被災マンション 「中破」の8割 復旧へ前進 管理協調査 工事完了も5件確認
住宅新報 2011年11月29日 号 4面
高層住宅管理業協会(東京都港区)の調査により、東日本大震災で被災し「中破」判定を受けたマンションの8割で、復旧工事が決議されていることが明らかになった。同協会では、「8カ月で8割という数字は、復旧が順調に進んでいると見ていいのではないか」と話している。
集計対象の4万6365棟・232万7400戸のうち、「大規模な補強・補修が必要」とされる中破判定を受けたのは44件(東北26件、関東18件)。これらのマンションについて同協会が11月中旬に追跡調査を実施したところ、79.5%に当たる35件(東北22件、関東13件)で復旧工事が決議されており、そのうち5件で「工事が完了した」との回答を得た。なお「工事中」は19件、「着工準備中」は11件となっている。
一方で復旧工事が決議されていないマンションが2割に上るが、その理由は「費用負担の未決」が7件で最多。大規模修繕工事を終えてから年数が経ってないマンションなどが見られる。反対に、数年以内に大規模修繕を予定しているマンションではそれに併せて実施することで合意し、当面の復旧を見合わせているケースもあるようだ。
続いて「工事範囲の未決」が4件。例えば、住戸ごとに専用使用権はあるものの、共用部に当たる玄関が問題になる場合があるという。鍵が掛からないなど破損状況が深刻な住戸がある一方で無傷のケースもあり、合意形成に手間取っていると見られる。
このほか、設計図と実際の施工との相違が見付かり、「元施工会社の瑕疵(かし)を追求」している段階のマンションもあった。
調査体制を拡充
高層住宅管理業協会は事務局組織を改訂し、12年4月に「調査部」と「住生活総合研究所」を設立する。
調査部は、マンション管理に関する判例や相談事例の収集・整理・研究を目的とする。また管理業界の経済・経営指標について、定点観測可能な数値を定期的に公表していくという。住生活総合研究所では、住生活総合サービスにかかわる事項を、既存の4部署で横断的に統括・推進する。






















