【連載(1)】仲介会社は何で選ばれる時代か―変わる競争軸― 東急リバブル MVC推進部長・吉本充成氏に聞く 「顧客の最適解」を組織で追う 情報共有を風土改革へ
住宅新報 2026年9月8日 号 6面

東急リバブルMVC推進部長の吉本充成さん
住宅価格の上昇や顧客ニーズの多様化、AI・DXの進展を背景に、不動産仲介会社の競争軸が変わりつつある。顧客から選ばれるため、会社や営業担当者には何が求められるのかを連載で考察する。第1回は、多様な事業領域を生かし、顧客に最適な提案を行う「マルチバリュークリエーター(MVC)」を掲げる東急リバブル。同社MVC推進部の吉本充成部長(写真)に、部門横断の情報活用を通じた組織改革の狙いと、目指す営業組織の姿を聞いた。(佐々木淳)
東急リバブルがMVCの実現に向け、社内の情報共有を強化している。同社が売買・賃貸借を通じて得る川上情報は年間約33万件。売買仲介や不動産ソリューション、賃貸仲介、開発など多様な事業領域を持つ強みを生かし、膨大な情報を部門横断で活用して顧客への提案につなげる。
取り組み自体は約10年前から始まり、2023年にプロジェクトチームを組成。25年4月にはMVC推進部を設置した。現在は8人体制。各本部に横串を刺し、特に仲介部門(流通、ソリューション、関西)を中心に情報共有を進める。一方、東急不動産HDグループ連携による新たな収益機会の獲得に向け、戦略の立案・推進を企図する役割も担う。
基盤となるのが社内情報共有プラットフォーム「LIVABLE BANK(リバブルバンク)」だ。物件情報だけでなく関連資料も格納し、部署やエリアを越えたマッチングにつなげる。25年度のMVCによる本部間成約は1587件と前年度比27%増えた。








