ADRの現場から 不動産会社が知っておくべきトラブル解決ノウハウ 141 空き家トラブルから所有者と地域を守る 日本不動産仲裁機構
住宅新報 2020年11月10日 号 6面
連載: ADRの現場から
ADR(裁判外紛争解決手続)は裁判に比べて、簡易・低廉・柔軟さをもったトラブル解決が可能になるが、これは消費者のみならず、不動産・建築事業者にとっても有益な制度である。また、トラブル解決の手助けは、消費者からの信頼獲得にもつながる。ここでは、地域で活躍する不動産会社のADR等を活用したトラブル事例を紹介する。
平成30年「住宅・土地統計調査」の結果から、全国の空き家数が840万戸を超えたことが分かりました。全住宅に占める空き家の割合は13.55%となり、それぞれ平成25年の前回調査の数値を超え、過去最高を記録しました。ちなみに、空き家は地方の過疎地だけでなく、東京23区内でも増えています。空き家も一時的なものであったり、きちんと管理されていればさほど問題はないのですが、管理されていない空き家は、地域住民に深刻な影響を及ぼし、トラブルを発生させてしまいます。
代表的なトラブルとしては、老朽化による倒壊や外壁や屋根材の飛散、ゴミの放置、景観の悪化などがあります。そこで行政は、適切な管理が行われていない空き家から地域住民の生活を保護し、環境を保全するとともに、空き家の活用を促進させるために「空き家対策措置法」を制定しました。
この法律では、各自治体の判断により特定空き家が指定されることになります。そして、特定空き家に指定されると固定資産税が高くなるなど、家主にペナルティが課せられることになります。










