信金、投資需要で「カネ余り」解消 預貸率上昇の兆し

信用金庫業界で、預貸率が上昇する兆しが見え始めている。信金中央金庫が6月17日に公表した2026年3月末分の全国信用金庫主要勘定によると、業界全体の預貸率は51.2%で、前年同月比0.7ポイント増となった。近年は50%を割るなど、低水準が続いていた。アベノミクスやコロナ禍を通じた金融緩和により、「カネ余り」の状況がここに来て変わりつつある。
26年3月末の全体の預金残高は161兆8911億円、貸出金残高は82兆9883億円だった。11年3月末は、預金残高119兆7465億円、貸出金残高は63兆7550億円で預貸率は53.2%。最近15年では預金が大幅に増加し、預貸率は低下傾向だった。15年間の各年3月末時点で50%を割ったのは5回。
「特に法人で資金余剰が目立っていた。投資に回す動きが加速すれば、現預金の取り崩しと貸出金が増え、預貸率はさらに上がっていくだろう」と信金関係者は見通す。中小企業は事業承継などで経営者層が若返り、人手不足により生産性向上の機運が高まって事業への積極的な投資の必要にも迫られていることが背景にある。























