JLL 東京プライムリテール賃料、前年同期比9.6%上昇 出店需要は底堅く供給限定的

ジョーンズ ラング ラサール(JLL)がまとめた「東京リテール マーケットダイナミクス 2026年第1四半期」によると、東京のプライムリテール市場では出店需要が引き続き底堅く、賃料上昇が続いている。第1四半期の賃料は月額坪当たり10万9179円となり、前期比4.8%、前年同期比9.6%上昇した。
所得環境の改善や消費者マインドの持ち直しを背景に、個人消費は底堅く推移した。東京地区百貨店の美術・宝飾・貴金属売上高は、1月・2月累計で前年同期比20%増と強い動きを示した。訪日外客数は第1四半期に1100万人で同1%増、インバウンド消費は2兆3,378億円で同3%増となり、中国からの訪日客が大きく減少する中でも前年並みの水準を維持した。
新規開業では、銀座エリアの中央通りにアイウェアブランド「ジンズ」が出店した。一方、第1四半期の新規供給は確認されなかった。2025年12月に所有者変更に伴い名称変更した「ギンザノボ」(旧東急プラザ銀座)では、3月に飲食店の一部が用途変更を完了し、ナイトクラブが増床する予定だ。
賃料は路面、空中階ともに上昇した。視認性の高い立地への移転を希望するブランドに加え、カジュアルアパレルなどの新規出店・移転需要も根強い。供給が極めて限られていることから、賃料の上昇傾向が続いている。
投資市場では、想定価格が前期比5.0%、前年同期比8.1%上昇した。賃料上昇が価格上昇につながった形だ。ただし、当期にプライムリテールエリアでの投資事例は確認されていない。
今後についてJLLは、高級ブランドを中心に立地改善を目的とした出店需要は底堅く、供給も限定的な状況が続くとみている。このため賃料の上昇基調は継続するものの、上昇ペースは緩やかになる見通し。想定キャップレートは大きく変動せず、賃料上昇を反映して想定価格も緩やかに上昇すると予測している。






















