地域金融機関、格付け簡素化の弊害危惧 目利き力低下 不動産融資増
地域金融機関で、信用格付けの簡素化による弊害が危惧されている。現場のマンパワー不足もあり、時間や手間のかかる事業性評価ではなく、財務数値をもとに与信判断するケースが増えており、「行職員の目利き力低下を招いている」(東海地区地域銀行関係者)という。実質無利子・無担保(ゼロゼロ)融資の返済が進み、貸出残高の底上げが課題となるなか、一部の金融機関では債権を保全しやすい不動産担保融資に偏重する動きもみられる。
ある大手地方銀行では、戦略的な融資提案をできる人材を十分に確保できず、2024年に入って融資案件が如実に減少しているという。同様の事情から、「ほとんど返済実績をもとに与信を決めている案件も多い」(別の地銀)。
地域金融機関の事情に詳しい金融コンサルタントは、目利き力低下の一因に、マイナス金利で貸出業務が低収益化し、各金融機関がコンサルティング業務の人材育成に傾注したことを挙げる。弊害として「金融検査マニュアルが廃止されて5年経つにもかかわらず、ますます金検マニュアルに則った融資慣行になっている」と指摘する。
























