古民家宿の物語 日本全国リノベーション 78 秋田県男鹿市「古民家宿ににぎ」(上) Uターンして地域の伝統を守り再生へ
住宅新報 2024年10月15日 号 13面

秋田県男鹿半島の中央に位置する古民家宿「ににぎ」が、地元の歴史と自然に囲まれた場所でその存在感を放っている。到着するとまず目を引くのは、その建物の大きさである。厳しい男鹿半島の風雪を耐え抜いたその姿は、まさに地域の歴史を物語る。 ライター/インバウンドコンサルタント 此松武彦
雪国の重厚な建物
海沿いの幹線道路から 内陸に入り、森を抜けると、広々とした田畑の風景が目の前に広がる。その一角にたたずむのが、今回の宿だ。宿の代表、猿田真さんの曾祖父が1952(昭和27)年に建てたこの建物は、72年の歳月を経てなお健在である。
玄関を入ると正面にはカフェスペースがあり、右手の廊下を進むと宿泊者用の部屋につながる。2つの畳部屋が襖で仕切られたこの宿は、1~2組限定の宿泊施設となっており、合計15畳の広さと高い天井、周囲の廊下によって広々とした空間を演出する。 古民家活用の夢を育てる















