地域が変わるインバウンド 交流人口増加がもたらす恩恵 (94) 島国だから海にも観光資源(3) 長崎県五島列島で田舎体験
住宅新報 2019年5月14日 号 3面

小値賀島の赤浜は、鉄分を多く含む火山の噴石が酸化。観光名所にも
長崎県の小値賀島(おぢかじま)は、東シナ海に浮かぶ五島列島の一つで、そこに島外の人たちが移住してきて魅力を発信し、人気の観光地に変貌した。それは離島には、都会にはない魅力にあふれ、そこに行きたい人が多く、観光という視点に立てば、お宝がいっぱいだ。 ライター/インバウンドコンサルタント 此松武彦
離島が蘇ってきた
長崎県の小値賀島は過疎高齢化が進んでいるが、「離島」という不利な点を「田舎暮らし」という利点に変え、国内外の修学旅行生や観光客をもてなしてきた。その推進の立役者は、島に移住してきたアイデアと行動力を持つ人々だ。例えば彼らは、それまで「自然学校」などを実施していた地元有志の団体や観光協会など3つの団体をまとめ、窓口を一本化し、07年にNPO法人おぢかアイランドツーリズム協会を設立。島の暮らしを「島の宝」として「島暮らし体験」を売り出した。
このような取り組みの前は、ご多分に漏れず、この島も過疎高齢化が深刻であり、1年ごとに100人ずつ減っていき、ゆくゆくは無人島になるという危機感があった。そこで農漁業一辺倒から観光産業へと舵を切り、「外貨を稼ぎ、雇用を生み出す」という仕組みづくりに乗り出した。

















