不動産鑑定士レター マンション査定の事例から 敷地利用権の取り決めで状況変化
住宅新報 2026年8月25日 号 3面
連載: 不動産鑑定士レター

須藤葵(すどう・まもる)=公益社団法人東京都不動産鑑定士協会所属
我々不動産鑑定士はマンションの一室を評価する場合があります。不動産鑑定業界ではマンション一室を「区分所有建物及びその敷地」と表現します。不動産鑑定評価の依頼目的は様々な背景がありますが、ほとんどが「売買の参考」です。「区分所有建物及びその敷地」と言っても、居住用のほか事務所・店舗など、他の用途も考えられ、一般の方が想像するマンションと異なる建物が多くあります。
【管理規約がない物件】
依頼者に同意を得たので例示しますが、先日、評価した案件が、まさにその典型とも言える特殊な建物でした。SRC造10階建で、1階店舗・2~6階が事務所、7~10階が居宅の建物で、対象不動産が6階部分のワンフロアの事務所でした。また、2~5階が各フロアに事務所がありますが、区分所有法で一つの区分所有建物として扱われ、タワー型の機械式駐車場が当該2~5階の区分所有建物の附属建物となっていました。















