Pick Up!
- 変わる賃貸借契約 新リース会計基準
- 店舗や民泊対応、錦糸町に6億円モデル
- 長谷工コーポ 熊野聡社長が記者会見
1週間のランキング・トップ10から記者が気になる記事をピックアップします。まずは、1位の「変わる賃貸借契約 新リース会計基準 不動産各社も備えよ(2025/6/17号)」になります。これは、2024年9月に企業会計基準委員会(ASBJ)が国際基準に合わせた「新リース会計基準」を発表し、2027年4月1日から強制適用され、原則すべてのリースについて、資産と負債をバランシートに計上することが柱となっています。
会社法上の大会社や上場企業などが適用対象で、住宅・不動産業界でも対応が急務となっており、不動産大手では、昨年発表時点から自社事業の洗い出しを進めています。特にサブリース事業者にとっては、ダイレクトに影響を受け、オフィスや借り上げ社宅といった賃貸借契約にも影響を及ぼします。これまで不動産各社は、いかに自社のバランスシートをつかわずに事業を推進するかに知恵を絞ってきましたが、新たな会計基準が事業にどのような影響を及ぼすかの関心の高さが今回のランキング・トップとなりました。
次に挙げるのが2位にランクインした「店舗や民泊対応、賃貸転用も 5階建て狭小地の最大化 大和ハウス 錦糸町に6億円モデル(2025/6/17号)」になります。大和ハウス工業が東京都墨田区の「錦糸町住宅公園」内に5階建てのモデルハウスをオープンしたというニュースです。ここで約6億円のモデルハウスを作り、都区部の富裕層に照準当てた営業を本格化します。実需向けの住宅に限らず、店舗であった、民泊など収益不動産への重要にも対応でき、年間来場者数は1000人を見込んでいます。
不動産価格に調整局面の様相が見られず、相変わらず富裕層や外国人の顧客が都区部の人気エリアで強い需要が続いています。同社では、分譲価格3億円以上の商品を拡充していくようです。国内外の不透明な情勢を横目にホットな話題として注目を浴びました。
3つ目は、10位の「長谷工コーポ 熊野聡社長が記者会見 厳しい市況への耐性強める 建設と不動産、管理運営の3軸体制で(2025/6/17号)」になります。同社は、今年4月に熊野体制に移行しました。前任の池上一夫社長(元副会長)は技術畑でしたが、今回の熊野社長は営業畑を歩んできた人です。就任会見では、「私が考える会社経営は、企業は成長し続けなければならない。成長することが幸せにつながる」と話しました。その企業成長とは、企業価値の向上であるとも話しました。
今回の記者会会見では、コストアップの時代で今後の厳しいマーケットを想定しての体制として、建設、不動産、管理運営の3軸体制を強調しました。同社は、土地持ち込み方式で分譲マンション建設を進めて分譲戸数を積み上げてきました。過去とは違う事業環境でとのような手腕を発揮するのでしょうか。変化のスピードが速い中で企業も時代に合わせてしなやかに変わっていかなければいけないが、過去から大事にしてきたものとのバランスを取りながら会社を進化させていけるかに注目です。