総合 投資

エスクローFの出来高融資10億円突破

 住宅ビルダーを対象に、建築事業資金の出来高融資業務を行っているエスクローファイナンス(東京都新宿区、須田幸生社長)は5月7日、ビルダー向けの完成保証付き出来高融資の累計額が4月末に10億円を突破したと発表した。同融資サービスは12年9月にスタートした。

 融資対象は主に注文住宅を建築している住宅ビルダー。ほかに、建築条件付きで土地を販売し、販売後の建設を請け負う不動産会社や、地主や投資家から受注してアパートなどの収益物件を建築する建設会社への融資も行っている。

 建設業界の商慣習では、住宅建築にあたり、施主からビルダーに一定の前払金が支払われ、ビルダーはこれを建築資金に充当している。しかし近年、住宅ビルダーの相次ぐ倒産により、施主は住宅が完成しないばかりか、既に支払済みの前払金も返還されないといった問題が発生している。

 完成保証付き出来高融資サービスは、住宅ビルダーに対し、住宅着工から完成引渡しまで「出来高に応じて」工事資金を融資するという住宅業界初の制度。ビルダーからだけでなく、住宅ビルダーの与信に不安を持つ住宅資材関連会社、住宅ローンやアパートローンのつなぎ融資実行に不安を持つ金融機関、工事期間中の支払いに不安を持つエンドユーザーなどからの相談も増えているという。