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ビルメンやPMで未経験なシニア就業者が多い シニアジョブ調べ

 全ての業界や職種の50歳以上を対象とした求人情報を掲載しているシニア専門求人サイト「シニアジョブ」を運営しているシニアジョブ(東京都新宿区)は、2025年1月から10月までの期間で、マンション管理やプロパティーマネージャーなど、不動産関連の職種に就業が決定した求職者34人を対象とした傾向調査の結果をまとめた。

 同調査結果によると、マンション管理や不動産営業職などは男性、一方の不動産事務やテレフォンアポインターなどは女性の就業が決定している。性別によって、就業職種が明確に分かれている傾向がある。

 女性の雇用形態は、全員がパートやアルバイトだった。男性が100%の職種では、様々な雇用形態があるものの、正社員や契約社員など、フルタイムと見られる雇用形態の割合が高い傾向にある。特異な例として、不動産営業では、正社員が40%だが、業務委託が60%と過半を占めており、業務の成果が強く求められている。求人情報での性別の区分けは法的にはできないが、応募の段階で既に就業決定者と類似の傾向が見られている。性別によって、希望職種自体が異なっていると考えられる。

 また、職種によって就業決定者の経験年数の偏りが大きいことも分かった。未経験者の割合が高い職種は、ビルメンテナンス(61・5%)、マンション管理(66・7%)、プロパティーマネージャー(100%)などがある。ビルメンテナンスやプロパティーマネージャーは、専門的な知識やスキルを求められるイメージながらも、多くの未経験者が就業している。

 ただ一方で、不動産営業の就業決定者の80%は実務で10年以上、不動産事務でも66・6%は同様に10年以上の経験者だった。比較的に専門職のイメージが少ない営業や事務では、むしろ経験者を求めている傾向がある。