社説 東日本大震災から2カ月 復興は地元が主役の視点で
住宅新報 2011年5月10日 号 2面
東日本大震災が発生してから2カ月。今なお避難生活を余儀なくされている人が約12万人もいる。被災者の生活再建への歩みは、全体的には鈍いままだ。政府が主導して仮設住宅の建設なども進んでいるが、残念ながら十分とは言えないし、地域間による格差も厳然として存在している。広いエリアが被災地域になった大震災だけに、復旧・復興への道のりは平たんではないし、相当な時間がかかることも予想される。
それだけに、当面は、被災者の救済に全力を注いでもらいたい。生活再建の第一歩は住居と収入を得る、仕事・働く場所の確保である。そのためには官民挙げた強力な支援態勢が不可欠だ。避難所や避難生活から脱出して新たな第一歩を踏み出す人が増えることが被災地の復旧・復興への道筋となり、ひいては日本全体に活力を呼び戻すことにもつながるだろう。まず地場産業の再興
津波に襲われた被災地域は岩手県から千葉県まで及び、豊かな漁場を背景とした漁業・水産加工施設は壊滅的な打撃を受け、東北を代表する稲作地帯も塩害を受け、作付けにはめどが立たない。その中で、地元の人たちに再び漁業や農業に取り組む意欲と勇気を与えることができるかどうか、いま政治や行政、更に被災地を応援する我々に問われている。培ってきた経験と知識と技能、更に高めていこうとする意欲を生かさない手はない。まずは、地場産業の復旧・再興への取り組みだ。被災県の県知事も、そう主張している。被災地にうず高く積まれたがれきの山の処理など、課題を1つひとつ解決していくことが必要だ。













