リート23社の大震災の物的被害 補修総額は約30億円 「高い耐震性、安全性を再認識」
住宅新報 2011年5月24日 号 3面
東日本大震災によるJリート保有物件の補修費用概算額が5月20日現在で、総額30億円近くに上っていることが不動産証券化協会のまとめなどで分かった。震災後、リート各社が発表した補修費用概算額を同協会が集計しているもので、5月17日以降分を住宅新報社が補足してまとめた。全35投資法人中、補修費用概算額を開示した23投資法人の概算合計額は29億8100万円となった。この他に修繕工事の方法を検討中のため未開示の投資法人や、平常時の修繕コストで賄えるとして特に開示しない投資法人もあり、総額は30億円を超える規模になるとみられる。
資産総額に占める補修費用概算額の比率を見ると、概算額が5億円を超えた日本リテールファンドと日本ロジスティクスファンドを除き、おおむね0.1%未満にとどまった。被害の多くは、建物の外壁・内壁やタイルの破損、設備の不具合や故障といった復旧の容易な軽微なものにとどまった。だがインフラの復旧に時間を要した仙台市内や、液状化が起こった首都圏湾岸部に物件を所有する投資法人の中には、テナントの営業停止などを余儀なくされたケースも一部で見られた。
6億6800万円と概算額が膨らんだ日本リテールファンドは、59物件中24物件が被害を受けた。特に仙台市内の商業施設は一時、全館営業休止し、4月11日時点で稼働状況は70%に低下。ポートフォリオPML(予想最大損失率)は2.1%だった。また0.35%と最も高かった日本ロジスティクスは、千葉県内に所有する5つの物流センターが液状化に起因する被害を受けた。このほかにも新浦安の森トラストの商業施設が、建物と地盤面に最大60センチの落差が生じる被害も発生した。













