ひと 公明正大な不動産取引を 東京・銀座に事務所を開設した日中不動産交流協会理事長 中村 克夫さん
住宅新報 2011年5月24日 号 2面
「日本の不動産を紹介することと共に中国語圏の人たちと公明正大な不動産取引を行おう、商慣習の違いなどによるトラブルを防止しようという目的でできた協会です。本来なら今頃は、中国の富裕層・投資家に、買い物のついでに、気軽に立ち寄ってもらえているはずだったのですが」
事務所は東京・銀座、松坂屋裏手の銀座ソトコトロハス館5階。協会は不動産の実務や税務、法務、中国語に精通したメンバーで昨年10月に設立。事務所開設は、東日本大震災の影響で5月10日にズレ込み、この間、まちの様子も一変した。
「目的の第一は国際親善ですから」と厳しい時期のスタートにもゆったりと構える。不動産ビジネスのベテランで、カンボジアに学校を作る支援活動も行っている国際派。
「協会誕生のきっかけとなったのは、雑誌『ソトコト』を中国で発行した、協会理事でもある小黒(一三)さん。現地の富裕層にロハスブームが巻き起こり、東京の『ロハスな不動産』に投資したいと思い始めた。そんな時、『あなたを紹介しておいた』と言われて、関係することに。その後、横浜でアジア太平洋経済会議が開かれ、多くの中国人との交流が始まった」
「中国には手数料を支払う感覚がないなど、微妙に商慣習が異なる。国際親善・友好関係維持のためにも、齟齬(そご)が生じないようにする必要があります。ですから、不動産情報を紹介するにしても、不動産会社ではなく中立的な組織で、ということです」
世界経済の流れで不動産投資家の顔ぶれは移り変わる。今勢いに乗るのが中国人などアジアの富裕層・投資家。制度の違いなどを乗り越えて、その投資活動を促進させるには、支援組織も必要で、そうした機関の1つを目指している。
「不動産のたたき上げ」といい、「様々な苦楽」も経験してきた。父親が経営していた陽光(東京都中央区築地)を引き継ぐと共に、81年には自らセントラルコーポレーションを設立。現在、2つの不動産会社の社長。座右の銘は「幸せは人脈がもたらす」「経験に無駄はない」。自宅での映画鑑賞とゴルフを楽しむ。日大法卒、新潟県出身、61歳。
(柄澤
浩)













