社会を読む「不動産学」-明海大学 第23回 債権法(3)「請負契約における瑕疵担保責任」
住宅新報 2009年2月24日 号 24面
請負契約は、請負人が仕事の完成を約束し、注文者が報酬を支払う契約である。不動産では建築請負契約をイメージするとよい。しかし、建築請負契約に関する消費者(一般人の注文者)のイメージは売買契約とほとんど変わらない。ただ自分の意見が商品に反映される、つまりオーダーメイドに対してお金を払う感覚だ。そうすると、消費者は自分の権利を最大限に使おうとする。高い買い物だ、誰でもそうだろう。そして、この点に気をとられて、報酬支払いに関しては、売買と同じと思っていることも多い。頭金をどれだけ入れれば、後のローンがどのくらいになるか。ローンシミュレーションで精一杯で、他のことにはなかなか気が回らない。
そんなタイミングで契約の詳しい話をしても、後で聞いていない、と言われそうだが、説明する側としては、ここが踏ん張りどころだろう。契約書にサインしても、その後、当事者双方とも気が抜けないのが、請負契約なのである。
同契約では特約がなければ、仕事が完成した後でなければ請負人に報酬請求権がない。これは例えば、時計の修理を頼む契約(これも請負契約である)で、修理業者が部品を調達できず、結局修理できなかった場合には、修理業者は報酬請求できないということだ。失敗した部品調達のための労苦、手間、通信費、その他諸々の費用が請求できない。建築請負契約で、これを貫徹したら、請負人に多大なリスクが発生する。なので多くは特約で着手金や中間金を注文者が支払う契約にしている。













