第2の人生を豊かに 福田郁雄の不動産投資術(7) 不動産も金融商品の尺度で
住宅新報 2011年4月26日 号 8面
未来利益が資産価値不動産にはバイアス
前回の連載で不動産が不変のインカム製造機ですと述べました。しかし、そのためにはほんの少し意識の改革が必要です。
資産には金融資産と不動産資産があります。現在の国民全体の金融資産は約1400兆円、不動産資産は約1300兆円です。
株・投資信託などの金融商品は、将来性、利回りを考えて購入します。思ったような収益が見込めないと思えば、組み換えることも視野に入れ、合理的に判断します。
それに対して、不動産資産はどうでしょうか?先祖伝来の土地だから、家族の思い出の家だから、持っている優越感の為にという様に、まだまだ収益性とはまったく違う視点で保持し続けている方が多いように見えます。
どちらかと言うと、思い出や伝統や所有感覚が資産であるとの価値観が染み付いているようです。そのため、所有者にはバイアスがかかり市場価値以上に評価する傾向があるようです。リスクとリターンで評価
2001年にスタートしたJリート(不動産投資信託)は不動産の賃料収入と売却益を配当する証券です。このJリートの出現によって、不動産も金融商品という考えが広まりました。収益不動産は利回りを比較し、所有する満足感より運用益に目を向け、リスクとリターンで判断するようになりました。不動産も金融商品と同じ土俵で評価されるようになりました。
定期預金、中期国債ファンド、長期国債、株の配当などはおおむね2%程度、リスクが小さい分、利回りが抑えられています。
外貨預金、海外への投資信託は2-5%程度です。収益不動産は4-12%の利回り期待、その分リスクも大きくなります。
不動産取得は長期にわたる投資となり、経済環境の変化もリスクとなります。住居系より商業系、オフィス、倉庫の方が賃料の変動幅やテナント退去などのリスクが高い分、利回りが高くなっています。
総じてリスクとリターンの釣り合いがとれていると言えます。ただ、「ハイリスク・ローリターン」の物件も紛れ込んでいることもあるので、投資の際にはプロのアドバイスが必要です。(ふくだ・いくお=福田財産コンサル社長)













