トラブルを未然に防ぐ! 不動産調査の実務ノウハウ(48) 『歴史まちづくり法』の重要事項説明とは
住宅新報 2009年2月24日 号 7面
09年1月19日、国土交通大臣・文部科学大臣・農林水産大臣は、金沢市ほか4市申請の「歴史的風致維持向上計画」について日本初の認定をした、と公表しました。
これは、去る08年11月4日施行された「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律」(通称・歴史まちづくり法)に基づくものです。
この法律施行に伴い、同日、宅建業法が改正施行され、同法施行令3条の密集市街地整備法の次に説明すべき条項が追加されたため、重要事項となります。
5市が認定された計画は、金沢市においては、史跡「金沢城跡」や特別名勝「兼六園」を中心とした旧城下町及びこれらを取り囲む台地、丘陵を重点区域にする。
高山市においては、三町、下二之町大新町の二つの重要伝統的建造物群保存地区を中心に、春・秋の高山祭で彩られる旧城下町を重点区域にする。
彦根市においては、特別史跡「彦根城跡」を中心に彦根城下町を重点区域にする。
萩市においては、重要伝統的建造物群保存地区として選定されている堀内地区を始めとした今に残る毛利氏の旧城下町、また、松下村塾など明治維新胎動の地である旧松本村地区を重点区域にする。
亀山市においては、重要伝統的建造物群保存地区として選定されている関宿を中心として、東海道五十三次の旧宿場町や街道沿道を重点区域にする、などとしています。
この「重点区域」とは、文化財保護法による重要文化財・重要有形民族文化財・史跡名勝天然記念物として指定された建造物の用に供される土地と重要伝統的建造物群保存地区内の土地の区域のことです。
従って、これらの重点区域に「歴史的風致維持向上地区計画」が定められている場合、「地区計画の区域内において、土地の区画形質の変更、建築物の新築、改築または増築、その他政令で定める行為をしようとする者は、当該行為の着手日の30日前までに市町村長に届け出なければなりません」と、重要事項説明をすることが大切です。
これに違反をして、届出をしないで、または虚偽の届出をした者は、30万円以下の罰金に処されます。
「その他政令で定める行為」には、「建築物の移転」「建築物等の用途変更」「建築物等の形態または色彩その他意匠変更」「木材の伐採」などが含まれるため注意が必要です。
この「地区計画」は、都市計画法の21個の地域地区として都市計画で定めることから、調査の方法としては、「都市計画担当課」で確認することが可能となります。
詳細については、教育委員会生涯学習課等の「文化財包蔵地担当課」で知ることができる、と考えておけばいいでしょう。
(エスクローツムラ代表取締役・津村
重行)













