地域マネジメント学会 現場から論文 予算構造の硬直性について 政治主導強化と政策評価徹底を
住宅新報 2009年2月24日 号 5面
現在の我が国の財政状況は、国と地方を合わせた長期債務残高が、08年度末で778兆円程度(対GDP比148%)にも及ぶと見込まれるなど、主要先進国の中でも極めて深刻である。こうした状況の中、財政健全化のための歳出削減を行いつつ、予算配分の硬直性の是正など財政資金の有効活用の観点から予算の重点化・効率化による質の改善を図ることが喫緊の課題となっている。
特に、我が国の一般会計予算の歳出構造、とりわけ公共事業関係費の硬直性に関しては、概算要求段階、当初予算段階、地域別配分など様々な観点からの実証分析の結果、予算配分の硬直性があることが明らかになっており、こうした事態を改善し国民に説明責任を果たす予算編成プロセスを構築することが、今後の我が国財政の健全化にとって不可欠である。
たとえば、当初予算の硬直性について90年代の公共事業関係費の主要な歳出項目の構成比の推移を見ると、道路整備(約28%)、治山治水(約18%)、港湾・漁港・空港(約8%)と、事業間のシェアは90年代を通じてほぼ一定となっている。すなわち、本来ならば時代の変化に合わせた歳出の重点化を図り、予算配分構造の変化が生じて当然であるにもかかわらず、いわゆる「55年体制」の崩壊により93年に誕生した細川内閣の下でも、橋本内閣で行政改革が議論されていた97年時点においても、公共事業関係費の主要歳出項目の配分比率に大きな変化は見られないのである。













