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スタンダード会員限定業界を挙げて復興に全力 東日本大震災関連

住宅新報 2011年3月22日 号 2面

関係団体に住宅支援要請

 国交省

 国土交通省は東北地方太平洋沖地震の発生以降、被災者の住宅確保に向けて、応急仮設住宅や公営住宅の確保、民間賃貸住宅への円滑な入居に向けた準備を急いでいる。これに伴い、住宅・不動産関連団体へは協力を要請している。

 応急仮設住宅の当面の必要戸数として岩手県は8800戸、宮城県は1万戸、福島県は1万4000戸を求めている。国交省は供給に向けて、住宅生産団体連合会に協力を要請。2カ月程度で約3万戸を供給できるよう求めた。建設用地が決まり次第、着手する予定で、岩手県では、陸前高田市高田町での建設が決定。中学校グラウンドに200戸程度が建設される見通しだ。

 加えて、災害救助法に基づく、民間賃貸住宅の空き家を応急仮設住宅として借り上げる制度について、厚生労働省と協議すると同時に県へ借り上げの検討を依頼している。

 また、民間賃貸住宅への円滑な入居に向けては、高層住宅管理業協会、全国宅地建物取引業協会連合会、全日本不動産協会、不動産協会、不動産流通経営協会、日本住宅建設産業協会、日本賃貸住宅管理協会に3月15日付で協力要請を通達。地方公共団体との災害協定に基づき、賃貸住宅の無償斡旋などを求めている。都道府県へも同日付で、不動産関係団体との連携協力体制の強化などを通達。併せて、被災者の民間賃貸住宅への円滑な入居促進に向け、不動産情報サイト「不動産ジャパン」の活用を促した。

 一方、公営住宅の確保に向けては、地方公共団体やUR都市再生機構を通じ、全国の空き室状況の把握を実施している。3月18日5時現在、提供可能な住宅として、公営住宅は約1万7000戸(うち東北地方は900戸)、UR賃貸は約2500戸(同15戸)を把握。各県に対してその情報を提供している。しかし、3月18日までに、入居開始時期の見通しは立っていない。計画停電への対応も

 地震発生に伴う計画停電への対応も進めている。

 エレベーターの所有者や管理者に対して、利用者への注意喚起や、停電時間帯での運行停止、閉じ込めが発生していないかの確認などを求めている。国交省によると、計画停電実施以降、17日15時までにエレベーターでの閉じ込めが253件発生。いずれも救出済みだという。

 また、地震や計画停電に関する管理組合からの相談に対応するため、マンション管理センターに緊急相談窓口を設置している。応急仮設住宅の生産に着手

 プレハブ協会

 被災者を受け入れる応急仮設住宅を供給するため業界団体も迅速に動いた。プレハブ建築協会は3月12日、応急仮設住宅建設本部を設置。あわせて宮城県仙台市と岩手県盛岡市、福島県郡山市に現地本部を立ち上げた。14日までに被害を受けた地域から3万2800戸の応急仮設住宅建設の要請を受けた。

 協会の規格建築部会の会員14社に仮設住宅の建設を要請した。すでに生産に着手した企業もある。建設地の選定を調整している。同仮設住宅は着工から3週間ほどで引き渡しできるという。木住協も対応へ

 日本木造住宅産業協会も住宅生産団体連合会との連携のもとで、災害対策・支援本部を設置した。3月17日には、緊急理事会と運営委員会を開き、会員企業が協力して応急仮設住宅の供給など被災地の復興に向けて取り組むことを決めた。全宅連、全日

 被災者の住宅確保に全力

 全国組織のネットワーク生かす

 中小不動産会社を会員とする2つの不動産団体が、全国組織のネットワークを生かして東日本大地震の被災者の住宅確保に全力を挙げると共に、各種支援策に取り組む。

 全国宅地建物取引業協会連合会は3月18日付で、被災者・被災地に対するお見舞いと、全国の宅建協会と共に支援に全力を挙げる伊藤博会長のコメントを発表した。

 同連合会では、被災状況の把握に努めると共に、被災した宅建協会関係者を含むすべての被災者のために、傘下の47の都道府県宅建協会と連携して義援金を募り、支援の輪を広げるべく募金活動を行っている。

 現在、30の宅建協会が都府県庁と震災等の災害協定を締結している。既に各宅建協会では被災者に対して、空家情報の収集・提供等を行っており、全宅連のハトマークサイトにおいても震災関連情報への対応を済ませたところだ。

 最大会員数の東京都宅地建物取引業協会では、全33支部を通じて会員一口1000円以上の義援金を集めることを全支部に要請した。4月5日をメドに募金活動を終え、義援金を送る予定だ。

 伊藤会長は、「手間取る復旧作業の中、わが身の危険を顧みず、作業にあたられている皆様のご苦労に感謝と敬意を申し上げます。また、行方不明となられている会員業者関係の方々をはじめ、多くの皆様の一刻も早い救出を願わずにはいられません」とのコメントを出した。

 また全日本不動産協会(川口貢理事長)は、東日本大震災の被災者支援について義援金5000万円の拠出を決定したことに加え、民間賃貸住宅の情報提供と無償あっせんを被災地を除く全国の地方本部に要請した。被災者に対するお見舞いと一日も早い復旧を願う、川口理事長のコメントと共に発表した。

 同会にも被害を受けている会員が多数おり、総本部内に東日本大震災対策本部を立ち上げ地方本部及び関係機関と連携を図りながら、全力を挙げて所要の対策を講じる考えで、第一弾の支援策として義援金の拠出、被災者の住宅対策に取り組む。

 被災者の救済、被災地の復興に役立ててもらうため、早急に保証事業を行う不動産保証協会と合わせて5000万円の義援金を拠出する。適切な支援団体に寄付するとしている。更に、地方本部において所属会員から義援金を募ることを、3月18日付で被災地を除く地方本部に要請した。総本部が拠出する義援金と合わせて、被災した会員を中心に義援していく。

 国土交通省からの「東北地方太平洋沖地震に係る被災者の住宅確保対策等について」の協力要請に対しても、全国の地方本部を通じて賃貸住宅の情報提供や無償あっせんなど、被災者の民間賃貸住宅への円滑な入居確保について所属会員に協力を要請した。生産設備の被害軽微

 顧客宅の状況確認へ

 住宅メーカー各社

 大手住宅メーカーも被害状況の確認と対策に追われた。各社の工場など生産設備には大きな損傷はなかった模様。ただ停電や資材メーカーの生産停止、運搬用の燃料不足が影響し、稼働が止まっているところは多い(3月18日時点)。各社とも被災地に向けて救援物資を送ったり、対策本部を設置して顧客宅の被害状況確認を進めている。

 積水ハウスは支店やカスタマーズセンター、工場などの建物に大きな損壊はなかったものの、電気などインフラが改善されていない地域があるという。宮城県加美郡の東北工場については通電したものの稼働はストップ。大和ハウス工業も支店・営業所の建物損壊や設備の被害は一部のみで、順次営業を再開している。ただ、東北工場(宮城県大崎市)については操業を停止している。

 東北エリアで供給実績の多いミサワホームは、被災地域のうち、震度7以上のエリアに109棟、6強に1万1000棟、津波を受けたエリアには5800棟(地震との重複あり)の入居済住宅があり、状況を把握中。現時点では、浸水以外の地域では建物への大きな損傷はない模様だ。設備面では、岩手工場(岩手県八幡平市)、沼田工場(群馬県沼田市)、磯原工場(茨城県北茨城市)が操業を停止。建物や設備への損傷は軽微のため、生産体制が整い次第稼働させていく方針だ。

 また、三井ホームも概ね営業拠点の建物や設備等に大きな被害はなかったものの、仙台港近くのモデルハウスが床上浸水していることを確認した。震度6弱以上のエリアには7700棟の引き渡し済住宅がある。順次、状況確認を実施している。

 積水化学工業は住宅生産拠点の東北セキスイハイム工業(宮城県亘理郡)、関東セキスイハイム工業(茨城県笠間市)、東京セキスイハイム工業(埼玉県蓮田市)、セキスイボード群馬事業所(群馬県伊勢崎市)について調査。建屋・設備の損傷はなかったが、部材メーカーの生産停止や計画停電の影響で生産停止や調整中となっていると発表した。マンション

 被害状況の確認に注力

 マンションディベロッパーも、供給したマンションの被害状況の把握に努めている。

 大京は、東北エリアでグループ会社が管理しているマンション250棟につき、倒壊などに至る大きな物件被害は確認されなかったと発表した。仙台と水戸(各1棟)を含めた全国98棟の竣工前マンションについても、大きな被害はないとしている。

 また、予定では3月15日の引き渡しだった「ライオンズタワー榴岡

 桜美邸」(仙台市)は、建物に異常がないことを確認できたため、予定通りの引き渡しとなった。

 「シティタワー仙台五橋」など宮城県で4物件、福島県で1物件を分譲中の住友不動産は、地震発生直後は3月21日まで営業停止予定だったが、予定より早く販売を再開。17日から販売センターに営業員を常駐させ、電話応対できる体制を整えた。

 東急不動産は、仙台市泉区の大規模開発団地「泉ビレジ

 ガーデンヒルズ」で大きな損壊がないことを確認。三菱地所でも、グループで手掛ける「泉パークタウン」の状況について鋭意確認中だ。

 また、震災発生後すぐに「対策本部」を設置した三井不動産と長谷工コーポレーションでも、状況の把握に注力している最中だ。多方面から支援

 業界から、被災地に対し多くの義援金寄付や支援物資の輸送などが行われている。

 三井不動産は、義援金1億円を社会福祉法人中央共同募金会を通じて寄付。三菱地所は1億5000万円の寄付を発表した。住友不動産も1億円を寄付。野村不動産グループは5000万円。米国の不動産サービス会社、ジョーンズラングラサールは1億円(125万米ドル)を寄付表明した。

 積水化学グループは義援金1億円のほか、水や1万4000食分の食料、マスク10万枚などの支援物資を発送。大京も義援金(2000万円)のほか、食料や生活物資を積み込んだ車両を17日までに20台出発させている。

 また、オープンハウスグループは4000万円、長谷工コーポレーションは1500万円、トヨタホーム、一建設、コスモスイニシア、新昭和、不動産マーケティングのアトラクターズ・ラボはそれぞれ1000万円を寄付。そのほか、明和地所、タカラレーベン、日神不動産なども寄付した。

 木下工務店は義援金1億円のほか、住宅資材支援と共に建築職人を現地に派遣。被災地域の住居の修繕・回復支援を行う。また、1億円の義援金を寄付したダイキングループは、業務用空気清浄機600台と遠赤外線暖房機500台を贈った。そのほか、日本ERIは、被災建築物の倒壊などの応急危険度を判定する「応急危険度診断士」91人を派遣する。

 住宅・不動産業界団体も支援の手を差し伸べる。不動産協会は1000万円、不動産流通経営協会(FRK)は500万円、高層住宅管理業協会は1000万円を寄付。日本ビルヂング協会連合会は、仙台ビルディング協会に200万円の見舞金を送付、全会員に義援金、物資の寄託を要請した。日本住宅建設産業協会も寄付する方針だ。また、各協会とも会員企業に対しても義援金の寄付を要請している。

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