全国の中心市街地はいま にっぽん「地価一番」物語(46)岡山県岡山市北区本町 日本不動産研究所
住宅新報 2011年3月8日 号 16面
政令指定都市として熟成は
中国、四国を結ぶ
立地を生かせるか◇駅周辺の整備進む
30年ぶりに赴任した岡山市。政令指定都市となり、都市としての厚みや広がりがどれだけ進んだのだろうか。
表玄関・JR岡山駅では、06年に東西コンコース、07年に駅ナカの「サンステおかやま」ができ、10年には、西口駅前周辺整備が完了した。
かつて、商業集積は岡山駅前と表町に二分されていたが、今は駅周辺に集中。岡山市が早くから取り組んだ駅前地下街整備が寄与しているとも言える。周辺には、最高価格地である高島屋岡山店(山陽新幹線開通時に開業)などのほかに、旧国鉄跡地にできたホテルグランヴィア、ターミナルスクエア、ホテル三井ガーデン、富国生命岡山ビルなどがある。駅正面には改装した旧岡山会館ビルがあり、ビックカメラ岡山店とダイワロイヤルネットが入居して多くの客を集めている。
最高価格地(北区本町)の地価は、96年に1平米当たり400万円超だったが、今は100万円超と、4分の1の水準となった。周辺オフィスビルの空室率は15%程度あり、主要ビルは賃料値下げと継続賃料見直しによって空室率改善への努力をしている。
市の中心部は、戦後の48年から86年度まで実施された「岡山地区復興土地区画整理事業」で整備された。郊外では岡山駅南西約3キロにある農地を中心とした地区で土地区画整理事業を行い、面積約485ヘクタールが宅地として基盤整備された。30年前はその緒に就いたばかりだった。
この地区は現在、各種大型店舗やロードサイド型の料飲店舗が集積し、更に高層マンションも増えるなど、最もダイナミックに動いているエリアで、倉敷圏域からの顧客も呼び込んでいる。◇林原駐車場が話題に
経済に目を向けると、1月に突然、インターフェロンなどの医薬品や糖質トレハロースの製造企業で知られる林原が会社更生法を申請して倒産。かつては「カバヤのキャラメル」を製造する水飴製造の企業だったが、その土地の利用形態は30年前も今も変わっていない。工場や本社事務棟が10棟余あるが、大部分は平面駐車場利用で、林原モータープールとして知られている。
岡山駅から南西にわずか600メートルのところにある。四方が広い街路に囲まれ、そのポテンシャルから林原駐車場4.6ヘクタールの土地利用が企業再生との絡みで、今、大きくクローズアップされている。
中国と四国との交通結節点に位置する岡山市。その利点が大きく発揮されるのはいつだろうか。((財)日本不動産研究所岡山支所、不動産鑑定士・栗岡義則)













