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スタンダード会員限定アナザーアングル 住宅業界ニュースの行間を読む(46) 賃貸住宅にも不況の影響 求められる『誠実さ』

住宅新報 2009年2月24日 号 3面

 今更ながらだが、住宅・不動産業界が大変な状況になっている。戸建てやマンション市況が冷え込んでいるのはもちろんだが、賃貸住宅市場にまで昨今の不況の影響が及んでいるからだ。これまで、持家取得が難しくなる不況の時代に入ると、その受け皿となる賃貸住宅の需要が増すと考えられ、だからこそ賃貸住宅事業は「不況に強い」といわれてきた。「100年に一度」といわれる今回の不況は、その急激すぎる変化と共に、これまでの常識が通用しないという点も相まって、従来の不況との構造的な違い、先が見通せない不気味さを感じざるを得ない。

 少し、賃貸住宅の供給の状況について調べてみた。驚くことに、専業会社である大東建託やレオパレス21をはじめ、どのプレーヤーも軒並み大幅に前年の受注実績を下回っている。レオパレスに限ってみると、昨年の4月を除き、以降1月まですべて前年同月実績を下回っており、10月と11月に至ってはほぼ50%減だ。業界トップの大東建託もレオパレスほどではないが、やはり前年の受注実績から2ケタの減少の月が目立つようになっている。リーマンショックなど金融不安が顕在化した昨秋以前からこのような傾向にあり、つまりは単に景気の動向だけではない賃貸住宅市場が抱える構造的な問題が表面化していたのだといえる。地方の郊外、つまりは農地にアパートを建て相続税対策としたいオーナーのニーズや、そこで暮らしたいという入居者のニーズが完全に飽和状態になってしまっているということだろう。

 もう1つ注目したいのが積水ハウスの動向だ。同社は11月まで賃貸住宅の受注が比較的順調に推移してきた。ところが、12月と1月は2ケタの減少に転じた。考えられるのは、派遣切りに代表される自動車や家電産業の生産と雇用の調整。積水ハウスに限らず、賃貸住宅の供給者の多くが、工場周辺の地主に労働者の住まいの受け皿としてアパート経営を提案するビジネスモデルを構築し供給を伸ばしてきた経緯がある。生産と雇用の調整が急速化した時期と、積水ハウスの賃貸住宅の受注の悪化は時を同じくしており、このビジネスモデルの展開が難しくなってきたことがうかがえる。派遣労働者の寮として建設され、そこをサブリースしている例も数多くあるはず。だとすると、今後は空室対策に各社とも大いに頭を悩ませなければならなくなる。

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