管理費滞納対策マニュアルが好評 督促、法的手段を指南 マン管センター
住宅新報 2011年3月8日 号 4面
マンション管理組合の運営資金である管理費。貴重な財源であるにもかかわらず、国土交通省の「08年度マンション総合調査結果報告書」によると、「管理費と修繕積立金を3カ月以上滞納している住戸がある」と答えた管理組合は38.5%に上る。これを受けて、(財)マンション管理センター(東京都千代田区)では「滞納管理費等の法的対応マニュアル」を1月に発行。滞納の期間・状況に応じた督促方法と法的手段を説明したもので、販売状況も好調のようだ。
マニュアルによると、滞納の初期段階(発生から1-3カ月)においては電話や訪問のほか、内容証明郵便による督促も有効だという。こうした働きかけで解決せず中期段階(同4カ月-1年)になると、法的手段の実行段階に移る。具体的には、(1)裁判所への支払い督促の申し立て(2)少額訴訟(3)先取特権の実行--の選択肢を示したうえで、それぞれの利点・不利点を解説。更に滞納が長期化した場合は通常訴訟を提起、それでも支払いがなければ強制執行(差押え)へ進む流れを詳しく説明した。
このほか過去の実例を基に、「生活インフラの供給停止措置」といった回収行為の限界にも触れ、「回収に当たって一定の力を行使するには、裁判所の助けを借りる必要がある」点を強調している。
また、2月下旬には佐藤貴美弁護士を講師に迎え、マニュアルの解説セミナーを開催。マンション管理士や管理組合役員、管理会社社員など、定員を上回る120人以上が来場した。終了後に行われた質疑応答では、具体的事例の解決策を尋ねるものが目立った。
例えば、「区分所有者である法人が解散し、役員に連絡も取れない。どう処理すればいいか」。これに対し佐藤弁護士は、「役員に滞納分を請求することはできず、支払い義務者が不在になるという意味で難しい問題。できるだけ早く新しい所有者を探し、承継してもらうしかない。(法人が)解散の事態に陥る前に手を打っておくのが望ましい」と答えた。
なお、セミナーは3月9日に大阪、23日に2回目を東京で開く予定だが、いずれも満員に達したため募集を締め切った。













