(16面からの続き) 徹底した素材の吟味、奏功
住宅新報 2011年1月11日 号 15面
川崎市宮前区の一角、小高い丘の上に建つ橘邸は、シンプルな片流れの屋根が印象的だ。ここに住むのは橘千草さん(仮名)とお嬢さんの花さん、そしてご主人と千草さんのご両親である。
橘さんは若い頃から気管支炎やじんま疹に悩まされてきた。アトピー性皮膚炎がひどくなったのは大学時代で、一時は外出もできないくらいだったというから深刻な状況だった。原因を様々に探っているうちに、10年ほど前「化学物質過敏症の患者の会」に遭遇。そこでのシンポジウムで、健康と建物の関連について知識を得ることになった。橘さんの場合はどうやら、大学の新築校舎と自宅の居室の増築が問題だったらしい。
そこで、住居を建て替えることにし、プライム一級建築士事務所に設計を依頼。その際にお願いしたのは「一言で言えば『住める家』にして欲しいということでした」。もちろん、健康に安全に『住める家』である。













