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スタンダード会員限定マンション大規模修繕 瑕疵保険、販売開始から1年 事業者への周知が必須 保険法人ごとに特色も

住宅新報 2011年1月11日 号 4面

 大規模修繕の安心・安全を担保する、マンション大規模修繕工事瑕疵(かし)担保保険(正式名称・共同住宅等大規模修繕工事瑕疵担保責任任意保険)の販売が開始されてから、1年が経過した。国土交通省によると、申し込み件数は、同保険を取り扱う保険法人4社の合計で104件(10年12月1日時点)。この1年で見えてきた課題とは何か。

 同保険は、大規模修繕後に保険加入を選択した部分で瑕疵が見つかった場合、工事完了日から5年間にわたって修補費用が支払われるもの。各保険法人に事前登録した事業者(施工会社など)が被保険者となり、保険金を受け取る流れだ。営業ツールとして活用

 いち早く09年12月に販売を開始したのが、ハウスプラス住宅保証(東京都港区)。現在、130事業者が登録している。この1年、保険内容に関する問い合わせが途切れたことはなく、管理組合の総会シーズンである4月は特に多かったという。

 事業者側からの反響も少なくない。安全性の確保に力を入れている点を自社のアピール材料とし、修繕工事請負の営業ツールとして活用しているようだ。営業本部の菅波健彦部長は、「(母体である)東京電力グループの知名度の高さと、住宅性能表示の第三者機関として評価件数トップを誇る実績が信頼の獲得につながっているのでは」と話す。また、9月には保険料を改定したほか、給排水管路や設備単体での保険加入も可能とするなど、商品内容の改善にも努めた。

 ただ、商品の性質上、その内容を大幅に変更することは考えにくく、それゆえ保険法人ごとに特色を打ち出すのが難しい。その中で住宅あんしん保証(東京都中央区)は、無料のウェブサービスを付帯することで商品価値の向上を図る。11月に開始した「あんしん掲示板」は、修繕工事のスケジュールやその日の作業内容をウェブ上で公開するもの。外壁塗装などで洗濯物を干せない日を知らせるなど、生活に役立つ情報を発信する。別の場所に住むオーナーでも、登録すれば閲覧できる仕組みのため、工事の進捗(ちょく)状況を把握することが可能だ。

 こうした各法人の取り組みは、保険自体の認知度向上が伴って初めて奏功する。ハウスプラスの菅波氏は、「事業者が制度概要を理解し説明できなければ、管理組合への普及は進まない」と指摘。事業者へ効果的に周知する方策を模索中だ。住宅あんしん保証も、保険内容を紹介するDVDを製作し、無償配布している。既存流通活性化事業の対象に

 また、国土交通省は10年度に実施した既存住宅流通活性化等事業を11年度も継続し、名称を変更したうえでマンションの大規模修繕工事も対象に加える方針を打ち出した。大規模修繕工事瑕疵保険への加入と履歴情報蓄積を条件に、補助金を助成する内容。詳細は未定だが、比較的大規模な修繕工事に限定する方向で調整している。マンションの長期利用を促すことで、中古流通の活性化につなげたい考えだ。政策の後押しが、保険の普及を加速させるか注目される。

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