大言小語 雪さらし
住宅新報 2011年1月11日 号 1面
年に2度ほど、新潟を訪れる。豊かな自然に育まれた海、山の幸を堪能し、帰りには、日頃お世話になっている人に米や酒、煎餅などの越後土産を買っている。その際、自分用の土産も手に入れる。それが「かんずり」だ。
▼「かんずり」は新潟名物で、地元の唐辛子を柚子や糀(こうじ)と一緒に発酵させた調味料。毎年1-3月に行われる『雪さらし』が有名だ。塩漬けしておいた唐辛子を雪の上に蒔くようにさらす。それにより、唐辛子のアクを取ると同時に塩抜きされる。白い雪の上に鮮やかな赤い唐辛子が映える姿は、まさに新潟の冬の風物詩だ。雪にさらされた唐辛子は、発酵過程を経て「かんずり」となり、旨味を増す。味噌汁や納豆に入れるもよし、鍋にも合う。冬の醍醐味だ。
▼さて、そんな気分をすっかり台無しにしてくれたのが、わずか30分しか行わなかった菅総理の年頭会見だ。尖閣諸島問題や相次ぐ失政などで、世論の『雪』にさらされた菅内閣が立ち直り、反攻態勢を取れるのか注目していたが、その期待に応えるだけの内容はなかった。消費税の増税やTPPへの参加など、これまでの焼き直しばかりで新味がない。それに、自分たちが作成したマニフェストさえ守っていないのだから、実効性の担保も疑問だ。













