片付けられない人のための20のこと 第3回 モノよりコト
住宅新報 2010年12月7日 号 33面
□総量規制を提案
東京に住む山谷美佐さん(35・仮名)は、保育士です。2人目のお子さんの出産と育児で仕事を一時休職しています。2人目の出産を機に新築に引っ越して5年目ですが、部屋は片づけられずに、引っ越し当時の段ボールが置き去りにされています。
「お母さんは、片づけが下手。お友だちのお母さんは、奇麗好きよ」と、7歳の娘が友達を家に誘わないことに山谷さんはショックを受けました。「特にキッチン回りを片づけたい」と相談がありました。
「子供の頃からモノを捨てられない。捨てると、思い出も一緒に消えるようで…」。山谷さんは「捨てるコト」は罪悪だと思い込み、モノを溜め込むようになりました。お悩みのキッチンの食器棚には、大きな食器と小さな食器、いつも使う皿とお客様用の皿が渾然一体となっています。山谷さんは、自身で「片づけられない症候群」と認め、自覚しています。
その一方で、保育士という立場から、それを夫や子供に見られないように、モノを押入れなどに隠しています。「隠しているモノをすべて出しましょう」と、次に「収納スペースと、そこに収まる量、そして家族の数から、残しておく総量を決めて、超えたら捨てていきましょう」と、数を制限することを提案しました。
玉石混交のモノの中から山谷さんは大切な宝石だけを見つけるように、「数」との戦いが始まりました。子供のときの修学旅行で買った思い出の品、家族旅行でのお土産、祖父母からの結婚祝い、引き出物などを目の前にしながら、山谷さんはその思い出にふけっていました。
「いただいた人に悪いから」と、山谷さんは思い出のあるモノを捨てられません。そのほとんどが使われた様子はありませんでした。このままでは思い出もゴミになってしまいます。□デジカメで残す
「思い出はモノではなく、コトとして残しましょう」と、思い出のあるモノをデジカメで写し残しておくコトを勧めました。「捨てるコト」は、悪いコトではなく、むしろ心に焼きつくコトもあることに山谷さんは気づきました。
そして、「お友だちを家に誘ってもいい?」と、娘が友だちをキッチンに呼ぶコトが多くなったと、電話をもらいました。













