ニュースが分かる! QアンドA 「高齢者住まい法」の改正、その狙いは?
住宅新報 2010年12月21日 号 7面
補助金支出し供給促進
融資や税制上の優遇も
デスク「来年1月に始まる通常国会で、高齢者住まい法の改正が予定されているね。狙いは何だろう」
記者「目玉は、現行の有料老人ホームと高齢者専用賃貸住宅(高専賃)を一本化して新たに『サービス付き高齢者住宅』(仮称)制度を創設することです」
デスク「それはまた、ずいぶん大きな改革じゃないか。高齢者住宅政策を抜本的に見直すということだと思うが、どのような方向性なんだろう」
記者「在宅ケアを重視する方向に変化はありません。高専賃は法律上も住宅(自宅)ですし、介護付き有老ホームも実態は自宅に近いわけですから、統合して供給を促進しようという狙いです」
デスク「具体的促進策は出てるの?」
記者「建設・改修費に対して国が直接補助する制度をつくります。そのため、来年度予算では350億円を要求します。補助額は建築費の10%、改修の場合は3分の1です。このほかに住宅金融支援機構による融資や税制上の優遇も受けられます」
デスク「それはもう決まったの?」
記者「その方向に行ってます」
デスク「とてもいい政策だと思うが、統合に際しての課題は何だろう」
記者「有老ホームは入居に際してかなりまとまった一時金を取りますが、高専賃は敷金を除けば取らないのが普通です。一般的には一時金方式の方が経営採算上有利なようですが、統合後もこの方式が認められるのかどうかが事業者としては関心が高いと思います」
デスク「事業化へのインセンティブが薄れてしまったら元も子もないよね」
記者「そうですが、今度の改正は高齢者住宅の供給を増やすのが狙いですから、その点は配慮するはずです」
デスク「それにしても、高齢者住宅は特別養護老人ホームなどの公的施設から、民間のシニア向け分譲マンションまでいろいろあって、分かりにくい印象は否めないね」
記者「高齢者といっても、自立度から所得水準まで様々ですから、そこは仕方ないと思います。今回の改正はあくまでも、民間が供給する高齢者住宅で一定のサービスを提供するものについては、その質を確保しながら補助するのが狙いですよね。ただ、今度の改正で従来の高円賃(高齢者円滑入居賃貸住宅)と高優賃(高齢者向け優良賃貸住宅)という制度はなくなります」
デスク「有料老人ホームという名称は、あまりいい響きではないと前から思っていたよ」
記者「高齢者住宅という表現もどうでしょうか。誰でも年をとるわけですから、ヘンでしょう。若者住宅とはいわないわけですから」
デスク「ふぅむ。じゃあ、『特定サービス付きハートフル住宅』なんてどうだろう」
記者「それはいいですね」」













