大言小語 賃貸住宅を考える新視点
住宅新報 2009年2月17日 号 1面
分譲マンションの不況で賃貸住宅からの流出が止まっている。増加の一途だった空室率が横ばいになっているようだ。ただ「安心してはいられない。失業者が増えるから滞納者急増の恐れがある」と賃貸業界を長く見てきた専門家は警告する。
▼入居者審査には限界がある。そもそも、大企業の正社員でもいつリストラされるか分からない経済状況が続く。分譲マンション受難の時代は、賃貸マンションにとっても厳しい経営環境となりそうだ。ここは、「ピンチはチャンス」の格言通り、賃貸住宅再興を図るときである。
▼そこで、これからの賃貸住宅を考える新視点を提供したい。第一は、分譲マンションとの本格的競合だ。戦後、国の住宅政策が持家取得支援にシフトしていたことから、賃貸が脚光を浴びることはなかった。しかし、現在日本の総世帯のうち51%は単身者か夫婦だけの小家族世帯である。10年後には単身世帯だけで34%に達する。ライフスタイルの変化が速い小家族世帯には賃貸住宅の方が適している面も多い。質的に分譲に負けない賃貸マンションを積極的に開発すべきときである。













