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スタンダード会員限定住宅価格指数試作へ 12月メド 不動産取引価格情報を活用 国交省

住宅新報 2010年11月2日 号 2面

 金融政策や土地政策などでの活用を目的にした住宅価格指数(今週のことば)の整備を推進している国土交通省は、現在、同省が四半期ごとに公表している不動産取引価格情報(事例データ)を用いた指数の試作に着手する。土地や区分所有物件などの対象別、月次や四半期の頻度別、また、全国や都道府県のエリア別など、様々な形で12月までをメドに作成。指数整備に関して専門に検討している国交省の有識者研究会(不動産価格の動向指標の整備に関する研究会)に報告する。10年度内を予定している指数要件や作成手法などの課題整理に向けた議論のたたき台にする考えだ。

 事例データは、法務省に保管される売買などの移転登記情報(登記データ)を基に整備、公表されているものだ。移転登記情報全数に対して、国交省が買主に任意のアンケートを行い、売買価格を聴取。回答のあったものは、不動産鑑定士が立地をはじめとする物件の属性を調査し、1つの情報としてまとめる。公表を開始した06年4月から10年10月末現在までに、95万件余りが提供されている。また、このほど行った登記データとの分析比較で、土地面積や取引主体の構成などの分布状況が概ね一致するなど、指数作成へ利用する情報としての有用性が期待されている。

 ただし、事例データを用いた指数作成は、課題もある。実際の登記から事例データ取りまとめまでに、3カ月程度の期間を要する▽任意アンケートのため、回収率が2-3割--などだ。

 指数の試作は立地などの属性情報を踏まえた算定方法(ヘドニック法)と、同一物件の複数回にわたる取引情報から作成する方法(リピート・セールス法)で行う方針。ヘドニック法では、登記から事例データ取りまとめまでのタイムラグにより、指数の即時性が失われる。また、リピート・セールス法は、同一物件で2回以上のアンケート結果が必要なため、回収率を踏まえると、使えるデータが極端に減る恐れがある。

 こうした課題への対応は、試作を踏まえ、有識者研究会で検討。10年度内をメドに整理する予定だ。

 住宅価格をはじめ、不動産価格の動向把握は、サブプライムローンによる金融危機などを背景に、その促進が国際的にも重要視されている。現在、欧州委員会で統計を担当するユーロスタットを中心に、国際的に比較可能な住宅価格指数の作成に関するガイドライン(国際ハンドブック)を作成中。11年5月をメドに最終草稿が完成される見込みだという。国交省の有識者研究会でも、このガイドラインを参考に検討している。なお、住宅価格指数は、12年度以降の試験運用を目指している。

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