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スタンダード会員限定大言小語 「底値」を探ること

住宅新報 2010年11月2日 号 1面

 バブル崩壊後の混乱期、高騰した不動産価格はどこまで下がるのかとの不安が関係者の中に募った。株は「半値8掛け2割引き」という経験値があったが、不動産は、オイルショックの一時的な下げを経験しただけだった。一般需要とかけ離れすぎて底なし感がある一方、まだ強かった経済力の裏付けと「土地神話」の根強さから早晩落ち着く、との見方に分かれた。

 ▼結果は、両方とも当たり、はずれた。投機色の濃いものほど大きく下げたが、住宅地・マンションは値頃感が出ると下げ止まり傾向になった。並行して臨海部などで新たな都市再開発ブームが到来。投資市場の整備も加わって値上がり傾向に。ミニバブル論争も起きたが、08年のリーマンショックで再び下落。仕切り直しの途上にある。

 ▼これに対し、地方都市は一貫して下げ続け、現在はピーク時の10%未満から20%前後の水準にある。車社会が進み、駅前はどこもシャッター商店街になり、百貨店の撤退などで四苦八苦。活性化への決め手は見つからない。

 ▼投資の世界では「底値を探る」ことが行動の物差しになる。住宅着工戸数は昨年度、昭和40年代初期の水準まで落ち込んだが、今ようやく盛り返しの気運が出てきた。「輝ける昭和の時代」は戻らないが、「底値」「最悪期」を探ることが、新たな取り組みの起点となる。

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