日本橋再生、本格化 都市再生特区プロジェクトが始動 目抜き通りに2棟開業
住宅新報 2010年11月2日 号 1面
「日本橋再生を東京の再生、日本の再生を目指す第一歩に」。三井不動産の岩沙弘道社長が力を込めたのは10月25日。都市再生特別地区に指定されている東京・日本橋室町東地区開発の第一号プロジェクト「室町東三井ビルディング」の商業施設COREDO(コレド)室町の開業前の会見でのこと。この日は、同特区内隣接地に野村不動産も「日本橋室町野村ビル」の商業・サービスゾーン、YUITO(ユイト)の内覧会を開いた。2つの施設は28日に開業、日本橋は都市再生の先駆けとして否応なく脚光を浴びることになった。都市再生へ、プロジェクトはいよいよ本格始動する。
日本最大の目抜き通りは銀座から北へ続く中央通り。首都高速道が上を走る日本橋を渡ると、日本橋室町。その左手は三越本店本館、三井本館、三井タワーと大型ビルが立ち並ぶ。一方、右手(東側)は老舗などの中小型ビルが多かった地区。その表通り沿い3街区と裏手2街区が都市再生特別地区の「日本橋室町東地区開発」だ。
5街区全体の敷地面積約1万1900平米、延べ床面積は約18万平米。オフィス、商業施設、賃貸住宅などの複合機能を融合。そのうちの2つのビルが今回、完成した。
室町東三井ビルは地下4階地上22階建て、延べ床面積約4万1000平米。COREDO室町は地下1階から地上4階まで(25店舗)、5-6階を多目的ホールに。一方、日本橋室町野村ビルは地下5階地上21階建て、延べ4万6421平米。YUITOは物販・飲食店(地下1階-地上4階)、コンファレンス(5-6階)、金融・サービス(7-9階)で構成。共に上層階はオフィスで、どちらも満室稼働(野村ビルは新生銀行が本店として使用)という。建物外観にも統一感を持たせた。「再生計画」の中核に
三井不動産は5街区のうち4街区に地権者として参画。元々の本拠地で日本橋再生への思いは強い。「残しながら、蘇らせながら、創っていく」をコンセプトに、官民地元と一体となって「日本橋再生計画」を推進中で、今回のプロジェクトはその中核的存在と位置付けた。
岩沙社長は「日本橋再生への取り組みは点から線になった」とした上で、「環境や景観への配慮、高速道の移設を含めた、川辺を中心とした観光拠点づくりなど、地元企業として、10年、20年後を見据えた街づくりを進めたい」と抱負を述べた。
一方、野村不動産の宮島青史取締役常務執行役員は「プロジェクトは新室町ビル(旧三和銀行グループ)の建て替えから始まった。当社は、元々は日本橋1丁目にあった。改めて新参者として日本橋の街づくりに加わり、顧客満足度を高めていきたい」という。京橋では24階建て着工
最近の都市再生特別地区のプロジェクトの動きとしては、東京建物系の特定目的会社など6社が事業主体の東京都中央区京橋3丁目のプロジェクトがある。10月18日に着工したばかりで、こちらも中央通りに面し、銀座に隣接、東京駅にも近い。2街区を一体化した再開発事業で、商業施設や医療・子育て・カンファレンスなどの複合機能を備えたオフィスビル(24階建て、延べ床面積11万7000平米)を建設する。完成は13年3月。「東京駅前エリアのランドマーク」(畑中誠・東京建物社長)を目指している。※都市再生特別措置法による都市再生緊急整備地域
都市再生特別地区として東京(20)、大阪(12)など13都市49地区、民間都市再生事業計画認定として14都市36事業がそれぞれ指定されている。













