住まい・暮らし・アングル 栃木県鹿沼市 菜園付き住宅地を分譲 若い世代の移住に期待
住宅新報 2010年11月16日 号 16面
「田舎暮らし」の受け入れを進める栃木県鹿沼市が、菜園付き住宅地の分譲事業を展開中だ。東武日光線新鹿沼駅から自動車で7分の同市加園で、菜園付きの土地全19区画を分譲する。地元住民と連携して、移住後のフォロー体制も構築。首都圏へ通勤圏内という強みを訴求し、若い世代を呼び込みたい考えだ。
平均区画面積は約430平米で、このうち100平米超を菜園が占める。価格は1平米当たり1万600円-1万4700円だ。
この事業の狙いは、過疎化が進む地域の活性化。そのため、同一区画に複数の応募があった場合は、18歳以下の子どもの人数が多い世帯を優先する。やや厳しいようだが、事業の趣旨と逆に高齢化を進めてしまう事態を避けるためだ。
しかし、割安とはいえ土地からの購入は、若い世代にとって敷居が高い。8月にPRを開始して以来、問い合わせは80件を超えたが、子育て世帯の割合は1割に満たないという。12月15日の申込み受付開始まで、自然環境に恵まれながら都心への通勤も可能という地の利を、更にアピールしていく方針だ。
そのほか、地域に溶け込んでもらうため、「住民登録の移動」「地元自治会への加入・地域活動への積極的な参加」も条件とした。自治会を中心に、地元住民による応援団体「くら-ね」(「苦労ない」=「心配ない」を意味する方言)も組織するなど、受け入れ体制を着実に整えている。農業を営むメンバーが、野菜作りのコツも伝授するという。
「コミュニティをうたった分譲地は各地にあるが、結局引っ越してきた住民でまとまってしまうことが少なくない。ここでは菜園や地域活動を通じて、地元に根付いてもらえたら」(同市職員)
地域を挙げての取り組みに、期待が高まる。













