青木茂建築工房 再生の課題「既存不適格」 法対応の工夫でクリア
住宅新報 2010年10月26日 号 4面
老朽化した建物を、現行法規に適合させ再生する「リファイン」に取り組む青木茂建築工房(14面に関連)。直近では、築後35年を経た東京・清瀬市の「清瀬市民センター」のリファインを終えたばかりだ。
今回最も力を入れたのが、同施設の中核をなす舞台ホールの改修。約30席分を増やしたうえで、席間にゆとりを持たせるなどの計画としたが、ここで建築基準法上の問題が生じた。これまでの法改正によって用途地域が変更されていたため、『用途上既存不適格』という法的判断が存在したのだ。この結果、増築面積を既存の延べ床面積の1.2倍以内に納めなければならない。かつ、構造的には、50平米を超える増築部分について躯体から切り離し、独立の構造とする必要がある。だが、それでは柱または吊り材が必要となり、ホールの視聴環境が損なわれてしまう。
そこで今回、法解釈の提案を含めて行政との協議を行った。内容は、まず3階バルコニー席の増築分を50平米以内とし、既存躯体と一体化させる。メーン客席などそれ以外の増築部分は、既存延べ床面積の2分の1以内としたうえで、躯体と切り離す。従来、増築面積は、すべて合算したうえで建物1棟に対し1つの数字で解釈されるのが通例だが、その概念を分ける解釈を行政側に理解してもらうことで、難題を乗り切った。













