日本ビル協 低炭素社会へ実行計画 増大する社会的役割と両立
住宅新報 2010年9月7日 号 3面
日本ビルヂング協会連合会はこのほど、「オフィスビル分野における低炭素社会実行計画-地球社会への貢献を目指して-」と題した行動計画をまとめた。傘下の19協会に所属する1348社を通じて、オフィスビルのCO2削減に全力で取り組む内容だ。
計画ではまず、環境・ひと・企業にとって持続可能なCO2削減対策の展開、オフィス空間における省CO2型ライフスタイルの普及、50年までにカーボン・ニュートラル化(ゼロ・エネルギー・ビル化=ZEB)を目指す基本方針を掲げた。オフィスビルは、床面積の増大、稼働時間の伸長、IT化による新エネルギー需要の増加が顕著で、近年はこれに飲食・娯楽などの対個人サービス向け施設との複合化も加わり、会員企業におけるエネルギー消費量の総量は90年比で27%も増加しているという。
半面、ワーカーが人生の中で多くの時間を過ごす生活空間でもあるほか、都市における人的な交流の場、にぎわいの場としての役割も大きくなっている。増大するオフィスビルに求めらる役割と、CO2削減を両立させるための具体的な行動計画を定めた。
削減に向けた重点事項として、効率的なエネルギー管理システムの構築、高効率型設備機器の積極導入、テナントとの協働などを推進する。原則、大規模ビルにはBEMS(ビルディングエネルギーマネジメントシステム)を導入し、中小ビルも含めて複数建物のエネルギー消費量を一元的かつ面的に管理できるAEMS(エリアエネルギーマネジメントシステム)も実験的に導入していく。中でも、中小ビルについては、省エネ診断を積極的に受診すると共に、内部の研究会が開発したパソコンソフトで集計できる排出量計算フォームや集計表の普及も図っていく。
連合会は、08年に独自に策定したガイドラインに従って、20年までにCO2削減対策の実施率を現行の44%から68%に引き上げる計画で、これの進ちょく状況も定期的にフォローアップしていく。
また、削減対策に関する国への要望・提言も計画に盛り込んだ。重い負担となる高効率型設備機器の導入に関して法人税等の特別償却・税額控除の充実を求めたほか、先進的なプロジェクトや中小ビルのエネルギー統合制御の標準化に向けた思い切った助成制度も要望した。













