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スタンダード会員限定アナザーアングル 住宅業界ニュースの行間を読む(40) 住宅の『安全網』考えるとき 空き家の活用も

住宅新報 2009年1月13日 号 3面

 年末年始は帰省などで家族が集うことから、住まいに関することがよく話題に上る時期と言われている。新築、建て替えはもちろん、リフォーム、住み替え、同居など様々なことが家族の日常会話の中で交わされる。そのため、例えば住宅メーカーによる新商品投入が相次ぎ、いわゆる『商戦』が展開される。住宅展示場においての新春フェアは当然として、近年では百貨店の福袋として住宅の商品が登場するようにもなった。営業担当者はこの時期にはカレンダーを携えて顧客を訪問してあいさつを行い、見込み客には新たなプランを提示して住まいづくりを促すものだ。昨年末から不況、不況といわれるが、読者の皆さんの会社の集客や受注はいかがな状況だったろうか。

 今年の年末は特に、例年以上に住まいや家族のあり方に注目がされ、その重要さが問われたといえるのではないだろうか。自動車業界や家電業界のリストラに伴う派遣切りに遭い、寮を退出せざるを得なかった方々が、これからの住まいをどうしていくのか、連日報道されていた。東京・日比谷公園でテント生活をされていた方々には、厚生労働省の講堂が開放されたり、地方自治体でも公共住宅の空き室などを優先的に割安な賃料で提供する努力が行われたというニュースもあった。このような方々以外のごく普通の人にも、それぞれの故郷に戻って家族とこれからの生活や人生についてどうしていくのか話し合われ、その中で家族の大切さ、暖かさを改めて感じられた方も多かったのではないだろうか。

 ネットカフェや個室ビデオ店はこの年末年始、寝起きする人々でいっぱいだったという。一般的な住宅に住むことができなくなった人たちがこれだけ増えてきた中で、住宅のセーフティーネットを真剣に考える時期が来たように思う。これは03年のデータだが、全国の総空き家数は659万戸あり、空き家率は12.2%になるという。現在ではもっと増加していると思われるが、このような空き家をセーフティーネットとしてうまく活用していけるよう、世の中の仕組みを構築していくことが必要になってくるかもしれない。難しい課題だが、住宅・不動産業者にはその点で強い期待が寄せられるようになる。

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