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スタンダード会員限定「社 説」 厳しさの中で迎えた09年

住宅新報 2009年1月13日 号 2面

 世界的な金融・経済危機の津波に襲われ、国内経済は景気後退・雇用不安など、近年にない厳しい状況のなかで09年はスタートした。

 昨年9月の米国大手証券・リーマンブラザーズの経営破たん以降、不況色が一挙に強まり、対策は矢継ぎ早に打たれつつあるとはいえ、その効果がどう現れてくるのか、依然不透明のままだ。いち早く建設・不動産不況に突入していた業界にとってその厳しさはひとしおで、まさに正念場である。

 1月6日の不動産協会・FRK、8日の日本ビルヂング協会連合会、9日の全国宅地建物取引業協会連合会と、住宅・不動産業界主要団体の新年賀詞交換会が行われた。13日にはプレハブ建築協会、日本住宅建設産業協会、更に19日には全日本不動産協会が新年を祝う予定だが、現在の政治、経済、社会情勢が厳しいだけに、新たな年を迎えたという厳かさはあっても、例年と比べ華やかさ・明るさに欠けることは否めない。

 ただ、その中で唯一期待が集まるのが、年末から年始にかけて固まった与党税制改正大綱と、住宅・不動産業への融資などを含めた緊急経済対策だ。

 各団体長の年頭のあいさつの中にも、こうした政府与党が打ち出した最大規模の住宅ローン減税(10年、計600万円)や長期優良住宅を対象とした投資減税、更に土地税制では登録免許税や譲渡益課税の軽減措置などを評価、これらの施策を軸に住宅・不動産市況の活性化を期待したいという願望が込められていた。政策効果が早期に現れることに大いに期待したいが、問題は今回の不況が「100年に一度」と形容されるように一筋縄では解決しそうもなく、相当根深いと見られる点だ。

 住宅新報社が、昨年12月下旬に住宅・不動産業界主要企業トップを対象に実施した恒例の「新年(09年)景況アンケート調査」(回答者74人)でも、経済見通し、住宅・不動産市場(市況)見通しは良くて「昨年後半同様の厳しい状況が続く」(全体の7割強)であり、残りの3割弱は「さらに悪化する」と回答している。

 市場動向も「活性化する」との見立てはなく、「前年同様の厳しさ」が7割弱、「さらに厳しく」は3割強もあった。政策のテコ入れがあったとしても、現実的には「相当の厳しさ」を覚悟している姿が浮き彫りになる。

 市場活性化のためには、需要者に魅力のある商品を供給することが大前提となる。新春の新築マンション販売現場などでは、それなりに来訪者の数は確保できているという。

 経済情勢が厳しいだけに様子見のムードが強く、需要者の歩留まりは例年より低いようだが、ようやく凍結状態から脱し、需要出動の機運も出ているわけだ。価格を含めた商品としての魅力を高めるには、業界側の更なる努力も求められる。需要と向き合い、いかに対応するか。「まず商品ありき」であり、それに減税などのテコ入れ策効果が加わる。それが市場活性化、回復への道筋であろう。

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