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スタンダード会員限定地域不動産会社の戦略 社説・論説特集

住宅新報 2009年1月6日 号 19面

 住宅の大量供給時代が終わり、良質な住宅を顧客ニーズを掘り下げながら供給していく時代に入った。ということは、大手よりも地域の地場業者にチャンスがある。大勢の社員を抱える大企業はどうしても大量供給を志向せざるを得ないからだ。

 ただ、中小地場業者は肝心の専門知識や技術が不足していることが多い。住宅の安全性や品質が問われる今日、耐震性能、シックハウス問題、健康素材など多岐にわたる専門知識が求められる。

 社員の数は限られるからすべての分野をカバーすることは難しい。はじめは的を絞り、徐々に人材を拡大していくしかないだろう。社長一人では、顧客に安定したサービスを提供することはできない。つまり「少数精鋭主義」だ。ネットでPR

 専門知識の習得と併行して、その成果や効果などを情報発信していくことも重要な戦略となる。情報化社会になればなるほど、会社の存在感を示すためには自ら情報を発信していくしかない。従来、地域業者の多くは自社が扱う物件の情報しか発信してこなかった。

 しかし、今やユーザーはインターネットで簡単に物件情報を手にすることができる。したがって、ユーザーが選択しようとしているのは物件だけでない。どの業者または営業マンから購入すべきかを重要な選択肢としている。

 だから、中小不動産業者は物件情報以上に自社の経営理念、営業方針、具体的なサービス内容(どのような専門知識と専門技術を持っているか)などを積極的にPRしていくことが業績を伸ばすには不可欠な戦略となっている。大切な手作り感

 情報発信の具体的な方法にはさまざまな工夫が考えられる。例えば、地域の住民を対象にセミナーを企画し、それをホームページで告知するのも有効だろう。あるいは、自社の店頭で『手作り』の新聞を配布するのもいいアイディアではないだろうか。

 新聞は表・裏2ページだけの簡単なものでいい。表1面にホットな記事やセミナーの告知、法律や税金の相談コーナーなどを載せ、裏の2面に物件広告を掲載する。

 大切なことは、それを月に2回程度でもいいから継続していくことである。手作りの情報発信は、情報が氾濫する社会では意外な効果を発揮するものである。

 これからの不動産業は人口減少、高齢化などにより量的には需要減退期に入る。しかし、快適な居住空間や建物の安全・安心性など質に対するニーズは増大する。20代-30代の若年世代が90年代後半から00年代前半に賃貸住宅から分譲マンションへ大量移動したのは資産を所有するというよりも快適な居住性を求めてのことだった。

 人材は大企業に負けず、量を追わない。住まいの本質を顧客と共に追究し、信頼を確保しながら地道な拡大を狙う戦略が有効だ。

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