商業施設取引、回復か 東京圏以外は依然低調 都市未来総研
住宅新報 2010年7月20日 号 3面
みずほフィナンシャルグループの不動産専門シンクタンク「都市未来総合研究所」はこのほど、「09年度下期、東京圏では商業施設取引に回復の兆し」と題するレポートを発表した。
同研究所の不動産売買実態調査で、上場企業などが09年下期に公表した商業施設の取引件数は33件(上期10件)、取引額約1300億円(同120億円)となり、いずれも09年度上期に比べて大幅に増加。投資目的法人の取得額、SPCの売却額が共に、リーマンショックのあった08年下期を上回る水準まで回復していることが背景にある。しかしながら、取引額が増加したのは東京圏のみで、大阪圏、名古屋圏は依然低水準で推移している。
取引内容を見ると、33件のうち50億円を超える公表された大型取引は8件。合計額は919億円に上った。いずれも東京圏の商業施設で、製造業者が所有する商業ビルを資産管理会社に譲渡したり、小売業者が財務体質強化を目的に不動産会社に百貨店店舗を売却するといった資産の見直しを主たる目的とした取引が主だった。同時に外国企業などによる投資物件の取得、投資法人の資産入れ替えといった不動産投資の一環としての取引も見られるという。
同レポートでは、「09年上期にほとんど見られなかった不動産投資セクターによる商業施設の取引が、09年下期に再開された状況がうかがえる」としている。
また、「消費動向が回復しておらず、百貨店に加えてスーパーの取引も見られるようになってきている。商業施設の供給過剰も指摘されている中、商業系デベロッパーの一部にリストラの動きもあり、しばらくは消費動向をにらみながら淘汰が進むのではないか」と同レポートを担当した出塚哲也氏は指摘している。













