業界団体トップの年頭所感(2面から続く)
住宅新報 2009年1月6日 号 3面
「豊かさ感じる住環境を」
和田勇・住宅生産団体連合会会長
現在我が国は、少子高齢化問題、多発する凶悪犯罪、環境問題、地域格差問題など様々な社会問題を抱えている。これらに立ち向かうためにも、私たちは心の豊かさを取り戻さねばらない。豊かさを感じるためには、生活の基盤である「住まい」のあり方こそが重要である。昨年『ゆとりある豊かな住生活を実現する国民会議』が設立さた。「豊かさを感じられる住環境」を目指して一堂に会するこの会議は非常に有用であり、住団連としても、この会議が国民の住意識を変革する原動力となるように働きかけていく。
住宅は個々の資産であるばかりでなく、国家としての資産でもある。今年は特にこの点がクローズアップされる1年になるのではないだろうか。質の高い住宅・住環境を提供することを通じて、より良い国づくりにかかわっていることを誇りに思いながら、本年も住宅資産の価値向上に努めていきたい。「景気対策の屋台骨に」
樋口武男・プレハブ建築協会会長
世界経済が低迷する中、建設・不動産業界を取り巻く環境は非常に厳しい。そんな中で「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が昨年末成立した。いいものをつくって、長く大切に使うことが求められている。住宅業界は、社会的資産となり得る住宅の建設を通じて、こうした要請に応え、その社会的責任を果たしていくことが期待されている。
今年も、いわゆる耐震偽装対策、地球環境対策等で各種住宅関連の改正法が施行される。住宅を取得する消費者の保護に対し、当協会もしっかり取り組んでいかなければならない。また、プレハブ住宅コーディネーター資格認定制度の普及促進により、住宅販売に携わる人材の育成を図ると共に、更なる消費者対応のレベルアップを目指す。
住宅ローン減税の延長・拡充などの平成21年度住宅関連税制改正と予算・制度改正の各要望を昨夏に関係機関に行った。内需拡大の大きな柱としての住宅産業が今年の景気対策の屋台骨となることを期待する。「内需振興が急務」
小川修武・日本ツーバイフォー建築協会会長
米国発の金融危機は世界同時不況の様相を呈し、日本経済にも大きな影響を及ぼしている。住宅市場もこの影響を受け、昨年の住宅着工戸数を上回ることは大変厳しい状況だ。内需振興が急務であり、その柱として今こそ、恒久的な住宅対策を確立する必要がある。昨年末の税制改正論議においても住宅の重要性が取り上げられ、期限切れとなる住宅ローン減税の延長・拡大など、所要の対策が講じられようとしている。その効果に大いに期待している。
住宅業界としても、住生活基本法に書かれている国民一人ひとりが豊かさを実感できる住宅・街づくりを推進するという使命を自覚することが必要だ。それだけに業界の責任も重い。ツーバイフォー工法を通じて、安全・安心で高性能な住宅供給を確実に進めることや、環境に配慮した住宅ストック化の促進に努めるなど、社会的信頼を高める活動に取り組んでいく。「内需型へ本格転換を」
矢野龍・日本木造住宅産業協会会長
昨年は50年から100年に一度とも言われる世界金融危機に見舞われた。今年はその負の連鎖による影響拡大が懸念される。持続可能な経済社会の安定と成長を考えた場合、いよいよ本格的な内需型経済への転換が求められる。住宅は人々の生活基盤であり、住宅購入に併せた他の製品購買を促進させ、内需型の経済効果を生み出すのには大変有効だ。
当協会では、昨年末には国交省の超長期住宅の先導的モデル事業に「木住協モデル」が採択され、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」の成立により、国産材その他の木材を使用した長期優良住宅の普及が図られるよう配慮するものとするなど、木造住宅への新たな期待や価値が盛り込まれた。国民が夢や希望を持った生活ができ、また社会資産として子孫に誇れる安心安全な住宅・住環境の整備を社会的使命と捉え、先頭に立って努力していかなければならない。













