福田郁雄の「稼げるコンスタントになる方法」 第49回 資産経営者を育てよう
住宅新報 2010年6月1日 号 9面
収益と資産の法人化を勧める
ある程度の規模の資産家、または中小企業経営者に対しては、資産管理会社や資産保有会社を設立して節税と収益向上を図ることをアドバイスすると良いでしょう。つまり、資産の「所有」と「経営」を分離し、所有は個人または事業会社で、経営は資産管理会社または資産保有会社が行います。節税のススメ
節税をわかりやすく説明すると、(1)所得税の節税。ご家族を法人の取締役にして、収入を給与で分散させ所得税の総額を減らします。(2)相続税の節税。資産を個人から法人へ移転して、個人(親)の資産を減らします。移転によって個人の資産は減りますが、法人の資産価値が上がり株価も上がるので、今度はその株を相続人へ贈与していく必要があります。法人がまだ収益を上げていない株価の低いうちに移転しておくと、贈与税や資金の負担が軽くなります。
特にお勧めの移転財産は、収益を上げている建物です。簿価で売買すれば個人の譲渡税はかかりません。土地は借地にし、地代を固定資産税相当以上払います。やがて法人の方へ収益が移転してきたら、今度は土地を個人から法人へ売買します。
買価格については注意が必要です。相続財産が土地・建物含めて全て法人に移り、株が相続人に移転していれば、相続の問題は片付いたことになります。なぜなら、親の資産は0だからです。あるのは子供が株主の資産保有会社だけです。親は代表取締役として給料をもらい、相続が発生した場合には代表者変更をすればよいのです。長期的な視野をもって、10年計画で進めます。
資産保有会社の設立によるメリットは、(1)会社には安定した賃料収入が入るので、安定した給与が受け取れる(2)相続人の経営能力は関係ない(3)代表者変更だけで、資産の名義変更ができる(4)兄弟姉妹が複数いても、相続財産を給与で分けられる(5)受け継いだ会社が更に不動産投資することにより、資産と収益を拡大することができる(6)財務内容の透明性が高まる(7)経費の範囲が増す(8)損益通算が自由自在になる(9)親が認知症になっても、財産管理ができる(10)代表取締役という肩書が持てる--など多数あります。デメリットは会社の保有に伴うコストです。オーダーメードのアドバイスを
法人化をきっかけに資産の組み換えを行い資産効率と収益性を高めると良いです。「法人化&資産の組み換え」は資産家それぞれの資産背景、相続関係により変わるのでオーダーメードで設計します。幅広い知識と経験が必要とされる法人化による、収益向上と節税と資産承継のアドバイスが出来たら一流の不動産コンサルタントと言えるので目指してください。
(ふくだ・いくお=福田財産コンサル社長)













