マンション工法に新提案 正・逆スラブ組み合わす 国際環境研
住宅新報 2010年6月1日 号 1面
マンション建設で、正スラブと逆スラブを組み合わせる画期的工法が開発された。同工法は天井高を高くとれることが最大の特徴で、「集合住宅でも人間らしいゆとりの空間を実現したかった」という建築家の左高啓三氏が考案したもの。マンション業界に新しい付加価値をもたらすものとして注目される。
同システムは、従来の正スラブだと天井高が2.55メートルしかなかった空間が、ロフトや床下収納を設けた部屋では3.75メートルまで高くなる。しかも3.60メートルの階高なのに天井高はそれより15センチ高くなる。
また、一般の工法で天井高3.75メートルの20階建てマンションを建てると3.75×20=75メートルの建物になるが、同工法では72メートルになる。高さが低くなるので、その分建築コストを抑えることができる。
正スラブの場合には、室内の圧迫感を少なくしようとして梁の太さを細くする傾向があるが、同工法は十分な空間が確保できることからその必要がない。太い梁が使えるため耐震性や強度にも優れている。このほか(1)天井高が高いため大きな採光面を持つリビングがつくれる(2)スケルトン・インフィルシステム(いわゆる200年住宅)に適している(3)外部廊下側の部屋を床下収納などにすると外部からの視線をさえぎることができる--などの利点もある。
正逆スラブの組み合わせにより、従来は平面的だったマンションの室内が立体的に生まれ変わるため、海外では「マンションの戸建て化」という評価が高まっているという。日本のほか米国、ヨーロッパ、中国で特許を取得しているが、本格的普及はこれから。日本での実績は、現在千葉県船橋市で建築中のマンションが2棟目だという。
問い合わせ先は左高氏が代表の国際環境研究所(東京・南青山)電話03(3406)7105。













