オフィスに回復の兆し IPD年次セミナー 『金融危機に学ぶ』不動産投資市場
住宅新報 2010年6月22日 号 3面
IPDジャパンは6月18日、「不動産投資における新たな知見-グローバル金融危機から学ぶこと-」と題した年次セミナーを東京・八重洲で開催し、国内外の金融・不動産などの関係者で会場はほぼ満席となった。IPDジャパンのマネージング・ダイレクターを務める西岡敏郎氏が冒頭、「金融危機の影響を不動産投資市場もまぬがれることはできなかったが、やっと底も見えてきたのではないかと思う。今後のマーケットの先行きを読むためにも、過去2、3年を振り返って今後につなげていきたいという趣旨で年次セミナーを開催した」と挨拶し、講演の口火を切った。
前半は西岡氏を含む6人の専門家が講演。西岡氏はIPDインデックス調査を基に、「全体としてトータルリターンはまだマイナスだが、去年から改善の方向に向かい出した。商業系、ロジスティックス系、住宅系は回復が早く、オフィスにも回復の兆しが見え始めている」と日本の不動産投資市場の分析した。
また、ニッセイ基礎研究所・上席主任研究員の松村徹氏は、「残高は伸びていないが、国内の不動産向けのニューマネーが増えている。都心の大型ビルの取引も見られるなど取引件数も増加傾向にあり最悪期は脱した」と分析。「キャップレートの将来予測をしたところ、東京・丸の内のAクラスの期待利回りは1年間横ばいで、これ以上値下がりはないと投資家は判断している。地方都市とのギャップを見てもほぼ横ばいだ」と続けた。













