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スタンダード会員限定新春の市況 序盤、出足はまずまず 値頃感で『重要出動』 決断には慎重さも

住宅新報 2009年1月27日 号 1面

 景気後退に歯止めがかからない中、住宅・不動産業界の09年が始動した。今年は過去最大の住宅ローン減税と優良住宅投資減税という需要を掘り起こす税制改正をバックに、これからの市場活性化に期待がかかる。厳しい環境とはいえ、住宅需要が最も顕在化するのがこれから3月にかけて。新築マンション、中古住宅流通、住宅展示場などへの客足はどうか、手応えは。春の需要期、序盤の反応などを探った。「値段に期待

 マンション」

 マンション市場は、年末年始にかけて一般ユーザーの反応は上々だったようだ。「様々な会社の値引きにより値ごろ感が出て、『今が買い』と思って動いているユーザーが多い」といった見方が多い。仲介の現場からは、「新築に目が移って困る」という話が出るほどだ。

 大京では、08年10-12月の3カ月間でマンションの契約数が1500戸前後に達した模様。価格水準を現在の市場にまで下げたことが功を奏じた。年が明けてもモデルルームへの来場者は増えているという。

 「住宅ローン減税の報道が良い方向に出ているのではないか」と話すのは、藤和不動産の経営企画部。同社では、現在全国で50物件強を販売中。年明け1月の3連休(10-12日)は、モデルルームへの来場者は前年同期比190%増だった。息切れが心配された翌週末(17、18日)も順調。「ただ、契約までは少し時間が掛かる。これは昨年から続いてきた傾向だ」と気を引き締める。

 あるマーケティング会社では「ユーザーが動いてきたからといっても、手放しで喜べるわけではない。身を削って価格を下げているわけだし、価格を下げていなくてもそれを期待して来場する人もいる。価格勝負になれば、体力のないディベロッパーは厳しい」と話す。「ブランド力

 大手」

 大手ディベロッパーは、懸念していたほどは来客数が落ちていないことに安堵の様子がうかがえる。

 「郊外、都心とも総じて想定以上の来客が確保できている。住宅ローン減税の前宣伝が効いているようだ。」(三井不動産)という。

 野村不動産は「思ったほどは悪くないというか、世間で深刻な状況が取りざたされている割には、まあまあの出足だ。ファミリータイプで大型の『プラウド金町』も3連休の来場は180組。実需の強さを感じている」と話す。

 住友不動産も、ほぼ同様だが、特筆事項としては「地方中核都市で東京仕様の洗練されたマンションが好評だ。初上陸した鹿児島も、周辺の住環境の良さもあって反響は上々。ただ、成約率は不透明さも残っているので値付けは慎重にやっていきたい」と話す。「価格ギャップ

 中古市場」

 中古のマンション、戸建て物件を取り扱う仲介会社の新春フェアが始まったのは1月10日頃から。さすがに絶好調とはいかないが、この時期にしては「出足は好調」と受け止めているところもある。

 仲介大手「三井のリハウス」の三井不動産販売、住友不動産販売、東急リバブルなどによると、全国一斉フェアを実施しているところでは、途中経過ながら「『売り』『買い』ともお客さんは昨年の同じ時期より多い。情報量も減ってはいない」という声が聞かれる。

 新築物件が減っていることや下がってきた価格を好感して中古物件へシフトする動きが増えているのかどうか。それはともかく、この経済情勢でも「住宅を必要とする需要の底堅さ」を感じさせる。

 ただ、全体的には「売り手、買い手の間にまだ価格ギャップがあるため、成約には時間が掛かる」傾向も続いている。

 税制改正の目玉である住宅ローン減税の需要掘り起こし効果については、各社とも「まだ分からない」状況という。「来場者増も

 住宅メーカー」

 住宅メーカーの商戦時期の1つとなる正月休み。今年(1月2-4日)の住宅展示場の来場者は、前年を上回ったところが多かった。現場の感触としては「全体的に動きはあるが、意思決定は慎重になっている」ようだ。

 住友林業は、前年に比べて36%増となった。「天候が良かったこと、遠方への旅行者が減少したためではないか」と要因を分析。三井ホームも20%増という。

 ミサワホームも日当たりで11%増加。旭化成ホームズは「新規来場者数で見ると2ケタ減少した。ただ再来場者が多く、総数としては前年を上回ったようだ」としている。

 また、大和ハウス工業は「キャンペーン期間が昨年の倍近い長さだったため、その分多くの集客が得られた」という。

 来場者からの質問は、ローン減税や太陽光発電システムの補助金に関する内容が多かった様子。

 ただ、全体的に中旬の連休期間の出足は鈍かったようで、「トータルすると前年並みまたは、前年割れの可能性もある」との声も聞かれる。

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