競売不動産取扱主任者 8月1日より申込受付開始 試験日2026年12月13日(日)

様々な不動産情報が盛り沢山!

スタンダード会員限定◆シリーズ 団体トップに聞く --我がミッション 不動産証券化協会理事長 岩沙 弘道氏(三井不動産社長)

住宅新報 2010年5月11日 号 1面

世界の投資マネーを日本に

 --アメリカ発の世界的金融収縮を受け、我が国の不動産証券化市場も大きな痛手を被りました。不動産証券化市場の要となっているJリートを再活性化させるためには何をすべきでしょうか。

 「『商品力の向上』と『投資家層の拡大』だ。まずは『商品力の向上』だが、合併・再編や外部成長を支援するための法制度、税制、資金調達面などの改善に努めていく必要がある」◇個人と年金取り込む

 --昨年、合併にかかる制度・税制面の整備がなされました。その結果これまでに4件の合併が実施され、1件が予定されているなど早くも成果は出始めていますね。

 「合併再編だけでなく、このところ、公募増資と物件取得の再開などJリート市場が再び成長に向かう動きが出てきている。これを『投資家層の更なる拡大』につなげていくことが重要だ」「そのためには長期安定投資を志向する個人や年金などの機関投資家を取りこむ必要がある。外国投資家にも我が国の不動産市場の魅力をアピールするため『情報発信力の強化』が課題と考えている。現在は『ARES

 JーREIT

 REPORT』や機関投資家アンケート調査・不動産私募ファンド調査などを海外に向け発信している」

 --不動産と金融の融合は不動産証券化市場拡大のための大事な前提となりますが、邦銀の不動産向け融資には確たる信念が欠けているきらいはありませんか。世界的金融危機という特殊事情があったにせよ、Jリートの資金調達環境を急激に悪化させ、物件取得が大幅に減少する事態を招いてしまったことなどはその一例です。また、アセットファイナンスと言いながら、実際にはスポンサー企業の信用力がJリートヘの与信判断になっている点も気になります。

 「確かに、世界的金融危機によりJリートの資金調達環境が急激に悪化したのは事実だが、その原因を不動産または金融のどちらか一方に寄せるのは正しくない。お互いに言い分はある。Jリート側からすれば、比較的キャッシュフローは安定しているわけだから、資産内容をもっと良く見てほしいという気持ちはあっただろう。今後は、今回の経験を経て、金融機関の対応が改善され、アセットファイナンスの手法が確立されることを期待している」◇深まる金融との融合

 --そうした中、昨年創設された<官民ファンド>をどう評価しますか。

 「Jリートが抱える投資法人債の償還リスクを軽減するため設立されたが、その組成に際しては、不動産業界や金融業界などが協力して出資及びシニアローンの貸出しに応じることで合意した。このこと自体、不動産と金融の相互理解が深まった証と認識している」

 「実際、今年に入り既に2件の貸付を実行しており、こうした動きは市場に対する一層の安心感や信頼感の回復に役立っていると思う。いずれにしても、不動産投資市場の拡大のためには、不動産と金融がお互いに理解し、融合して発展していく必要がある」

 --Jリートが個人にとって安心できる資産形成手段となるために必要なことは何でしょうか。

 「近年の世界的な金融危機の影響により、株価の変動が大きくなったり、投資法人の破綻事例も出たことで個人投資家に不安感を与えたところもあり、情報開示などに改善の余地はあるだろう」

 「一方で、Jリートは本来、複数の不動産に分散投資をしていることから、安定的な配当が期待できる。また、小口化した証券の形で上場されており、運用も不動産のプロに委託されているから実物不動産と比べると、取引や管理の手間も大幅に軽減できている」

 「こうした基本的な特徴から、既にJリートは個人が長期安定的な投資対象とするのに十分に適した商品となっていると考えている。当協会としては、今後も投資商品としてのJリートの魅力向上に努めると共に、Jリートフェアなどを通じ個人投資家への普及活動に注力していく」

 --年金や世界的な投資マネーが我が国の不動産市場に本格的に流入してくるようにするためには何が必要でしょうか。

 「これまでも当協会では不動産の特性について年金の理解を得られるよう年金向けのフォーラムを開催したり、アセットアロケーションやパフォーマンス評価への活用を目指してJリートのデータを用いた実物不動産インデックス『ARES

 JーREITProperty

 Index』を整備するなどしてきた」

 「その結果、企業年金では投資対象に不動産を加えるところも出てきている。海外の投資マネーについては、現在でも少なからず日本の不動産投資市場に流入している。ただし、アジア全体を見ると、今後は中国をはじめとする新興諸国の発展により、日本の相対的な位置付けが低下していく懸念はある」

 「今後も、海外の投資マネーから日本の不動産市場が魅力的な投資先であると認識され続けるためには、当協会も情報発信に最大限努めていくが、政府にも新たな成長戦略を明確に打ち出して、日本経済が持続的に成長できるということを示してもらいたい」◇証券化で持続的成長

 --そのために不動産証券化協会として今後最も重要な政策要望と考えるものは何ですか。

 「各都市・地域の個性に着目しその個性を伸ばす形での都市再生・地域再生が必要だ。厳しい財政状況下で環境と経済の両立や、大都市や地方の再生を共に実現するためにも不動産証券化の手法が有効だと考えている」

 「当協会としても、必要な資金を不動産投資市場へ流入させるための具体的なスキームや制度を、今年6月に予定されている政府の新成長戦略実行計画策定に向けて提言したところだ」

 (聞き手・本多

 信博)

求む!買取物件 価値ある中古不動産の売買はムゲンエステート住宅新報別冊 不動産テック.BIZ Vol.14 最新号発行 不動産×ITの最新トレンドをお届け会員会社(賛助会員を含む)のプレスリリースを一元的に集約・掲載する情報発信サイト マンション管理プレスリリースセンター

関連サービス