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住宅新報 2010年4月13日 号 9面

「慣れ」「経験」が裏目に

 常に大切な客観的視点

 ベテランほど注意を

 仕事は、経験を積めば積むほどスキルが上がるものです。新入社員や中途採用など入社したばかりの頃は、分からないことが多く、仕事もスムーズにはこなせません。しかし、女性の特長である「粘り強さ」を持ってコツコツと取り組めば、着実にスキルアップして効率や業務の品質も向上していきます。「慣れ」が生む弊害

 しかし、問題なのは徐々に「慣れ」が出てくること。「慣れ」の弊害として、(1)「これぐらいは大丈夫だろう」など、終了した仕事に対するチェックが甘くなりミスが出る。(2)指示を自分流で解釈してしまい、「おそらくこういう意味だろう」と思い込んでしまう。(3)「慣れ」で、仕事を自分流に端折ってしまう--といったものが挙げられます。

 また、仕事は「指示」と「受ける」ことで成立するものですが、ルーチンワークなどでは、指示に対して「はい、わかりました」といったきちんとした対応を忘れがちです。ある会社に訪問した際、上司が部下の女性のところに来て仕事を頼んでいるのに、その女性は顔も上げずニコリともせずに、「そこに置いてください」と対応していて驚いてしまいました。本来なら、部下は上司のところまで行って指示を仰ぐのが筋ですから、由々しき状態です。「自分流」に注意

 また、特に留意したいのは、中途採用スタッフにありがちな、「それまで勤めていた会社の慣習に馴染んでおり、仕事のやり方などを新たな勤務先に持ち込んでしまう」ということです。電話応対、来客に対する挨拶の仕方、伝票の処理に至るまで、その会社にはその会社のやり方があるものです。しかし、「前の会社では、こうしていました」「私は、いつもこうしています」などと、本来新人なら真っ白な状態でその会社の仕事のやり方を吸収すべきなのに、経験や自信が悪影響を及ぼし「この会社(のやり方)はおかしい」など、自分の『ものさし』で評価をしてしまうことがあるのです。

 ですから、慣れるほど、経験を積むほど、いつも真っ白な状態から、自分自身の仕事の仕方を客観的に見ることが必要となってきます。また、ベテランになってくると、誰が見てもおかしいと思ってもまるでイソップ童話のように、「猫を怖がってネズミたちが鈴をつけられない」、注意できない状態になってしまうこともあります。

 世間には、『お局様』なる言葉もありますが、そんな言葉の負のイメージを払拭すべく、「さすが、ベテラン」と言われるような仕事ぶりを心掛けたいものです。

 次号では、頼まれ上手になる方法についてお話します。

 (たはら・ゆうこ=ベーシック代表取締役)

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