賃貸住宅管理業 登録制度で意見募集 国交省 業務適正化へ告示案公表
住宅新報 2010年4月6日 号 2面
国土交通省は3月31日、賃貸住宅管理業者に対する任意の登録制度(今週のことば)やその登録業者が守るべきルールに関する告示案(賃貸住宅管理業者登録規程案と賃貸住宅管理業務処理準則案)を公表した。5月7日まで一般から意見を募集している。
これらの制度は、退去時の原状回復問題を始め、依然として多い賃貸住宅に関するトラブルの緩和・抑制などが目的。賃貸住宅管理業務の適正な運営を促すことで、賃借人や賃貸人の利益の保護を目指す。
賃貸住宅を巡っては、国交省は別途、家賃債務保証業の許可制や追い出し行為への規制を設けた法案を今国会に提出した。会期中の成立を目指している。法施行は11年5-6月ごろになる見通しで、賃貸住宅管理業の任意登録制度も「追い出し行為などに対する法施行と同様の時期に施行する予定」(国交省)だ。
また、賃貸住宅管理業は法制化への要請も強く、国交省は今後、「任意制度の施行状況などを踏まえ、法規制導入に向けた取り組みを進める方針」と話している。
登録制度の対象は家賃などの受領や賃貸借契約の更新、賃貸借契約の終了に関する事務のいずれかを行う事業者。転貸するために自ら賃借人になる事業者(サブリース業)も対象とする。登録は5年ごとの更新制。登録には宅建業者の免許基準などと同様の人的要件を設定する。追い出し行為や管理業務に関して不正な行為を行った場合は登録が削除される。
登録事業者には、賃借人の利益保護のため、▽管理内容の書面交付▽賃貸借契約更新時の書面交付▽賃貸借契約終了時の説明・書面交付--などを課す。併せて、サブリース業者向けに、賃貸借契約に関する重要事項の説明や賃貸借契約成立時の書面交付を求める。一方、賃貸人の利益保護として、▽管理委託契約内容に関する重要事項の説明▽管理委託契約成立時の書面交付などを義務付ける。
登録事業者情報は公表する。それにより、消費者による優良物件の選別が進むことで、適正な業務ルールが普及することを期待している。原状回復紛争緩和も期待
賃貸住宅を巡っては、退去時の原状回復・敷金返還に関するトラブルが特に多い。国民生活センター資料によると、敷金などに関する相談が02年度以降、毎年1万件以上、同センターなどに寄せられている。今回公表したルール(賃貸住宅管理業務処理準則)案では、こうしたトラブルの緩和に向けた措置が盛り込まれている。
具体的には、登録賃貸住宅管理業者が賃貸借契約の終了に関する事務を行う際、クロスや畳の張り替えをはじめ、原状回復に掛かる費用などを提示するときは、どう算定したか記載した書面を交付する必要がある。借主の要請に応じて、算定に関する説明も行わなければならない。
また、賃貸借契約を代理・媒介する事業者は、敷金など家賃以外の金銭を授受する場合、その額や目的などを説明する宅建業法上の義務がある。サブリース業にはこれまでそうしたルールがなかったが、今回の登録制度では、同様の措置を義務付ける。
原状回復や敷金返還は貸主・借主間の問題だが、国交省は、その間に立つ管理業者にこうした問題に関係する書面交付や説明を課すことで、トラブル緩和を目指していく。10年度内にガイドライン改定も
また国交省は、賃貸借人双方があらかじめ理解しておくべき一般的なルールを示した「原状回復ガイドライン」の、10年度内の改定を目指している。前回、改定した04年以降の判例を収集し、専門的に議論したうえで、現行のガイドラインの更なる具体化を図る方針だ。













