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スタンダード会員限定ひと 「会社は兄弟」守り育てる 浦安市で売買仲介シェア1位 明和地所社長 今泉太爾さん

住宅新報 2010年3月16日 号 2面

 32歳。07年11月に、29歳の若さで社長に就任した。

 1歳の時に父・浩一氏(現会長)が創業。兄弟のように共に成長してきた会社を、これからは自分が守りたいという気持ちが強くなった。「それが(継いだ理由の)1%くらい(笑)」と照れる。

 とは言え、最初からその意思があった訳ではない。大学を卒業し、同社に就職して数年経った頃、人生の転機に立ち会う仕事ならではの『プラスアルファ』を見つけた。

 例えば、学生が1人暮らしを始める際、これまでの感謝の気持ちを伝えたなら親は例外なく喜ぶだろう。だが気恥ずかしさから言い出せなかったり、未熟さゆえその発想に至らなかったりする。そんな時に自分たちなら、「お礼を伝えてきましたか」と背中を押すことができる。「『仕送り増えるかもよ』とか、軽いノリでいいんです。『ありがとう』の一言で、親子の絆を再確認できるかもしれない。本当に小さな働きかけですが、それで誰かが喜んでくれるのが素直に嬉しい」

 自然体で、良い意味で社長然としていない。既存の手法にとらわれず、いいアイデアがあれば事業に取り入れる。情報のデータベース化もその1つだ。

 売買仲介の顧客満足度は、どうしても担当営業マン次第という側面をぬぐい切れない。そこで、その差を少しでも埋めるため、流通する物件情報の詳細をすべて記録し共有する仕組みを作り上げた。顧客から特定のマンションについて問い合わせがあれば、データと照らし合わせ売り事例が出るサイクルを割り出し、売り出し時期の具体的な目安をアドバイスできる。同様に顧客情報も蓄積しているため、前回来店時の担当者が不在でもスムーズな引き継ぎが可能だ。個々の経験値に依存しないシステムを確立し、月に100組を超える来客に対応している。

 「今は、自分も含めて社員教育に力を入れる時期」。研修など社員への投資は惜しまないという。浦安ナンバーワン会社の先頭に立つ若社長は、走り始めたばかりだ。

 (鹿島

 香子)

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