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スタンダード会員限定キラリ☆わが社の星(37) 東急不動産 酒見 健一さん(1)

住宅新報 2010年3月9日 号 8面

次世代の需要を創出

 今回は、初めて住宅系を離れてゴルフ事業の話題。筆者はゴルフをたしなむ程度に楽しんでいるが、よく考えるとこのビジネスの世界ほど大きな変化にさらされている業界はないかもしれない。価格破壊による単価の低下やプレーヤー人口の問題はもちろんだが、外資参入などもあり、もしかしたら住宅業界以上に厳しい市場環境にあるのかもしれない。

 今回ご登場頂く東急不動産の酒見健一さん(リゾート事業本部ゴルフ事業部事業統括グループ)は、そうした環境の中で奮闘する人物。今年入社4年目で、昨年まではゴルフ場の買収や既存施設に対する投資・修繕、会員権商品企画などを中心に経験を積み、今期からは東急リゾートサービスの役職(ゴルフ事業本部ゴルフ事業統括部運営企画課主任)も兼務し直接、ゴルフ場の現場の運営面にもタッチするようになった。「現在、グループが全国に所有する24カ所のほか、事業提携する太平洋クラブの18カ所も合わせ、合計42カ所のゴルフ場に関与しています」厳しい環境下、奮闘

 この市場の難しさは、何よりプレー単価が下落傾向にあることだろう。接待ゴルフの需要が先細りしているなど、バブル期のような強気な事業運営は現在、望むべくもない。競合他社との価格競争に対抗しようものなら、東急グループのゴルフ場というブランド価値が下がり、中でも会員権を購入した既存顧客の信頼を裏切り、多額の預託金の返還という事態を招きかねない。

 「安くプレーしたいというビジターのお客様の要望と、閉鎖性を保って欲しいという会員様の要望のバランスを取ることが最大の悩みです」と酒見さん。決め手になる対策はなかなか見いだせないようだが、今回、いくつか紹介してくれた。その一つが女性ゴルファーの囲い込みだ。女性・子どもにPR

 グループ(東急電鉄グループと共催)では、「東急レディスゴルフ」という大会を実施している。全国33カ所で地区大会を行い、各地域の上位2人による全国大会も行っている。「この大会は既に18年続いていますが、女性ゴルファーを囲い込んでいくためのヒントが数多く見られ、今後より活性化させていく考えです」

 もう一つが、ジュニアゴルファーの育成。栃木県の那須国際カントリークラブにある「トライフィールド」では、夏休み期間中の1日、子どもたちを無料招待し、プロによるレッスンやバーベキューパーティーといったイベントを実施している。石川遼選手や宮里藍選手の出現で、ゴルフ界に追い風が吹いている中、「次の次の層」へのアプローチ、競技人口の拡大に手を打っているわけだ。

 「ジュニアゴルファーに向けたイベントは東急不動産のCSR活動の一環でもあり、またリゾート事業しかできない社会貢献です。また、このような取り組みで単価低下に歯止めをかけ、お客様にグループゴルフ場への帰属意識を持っていただけるようにしています」という。

 (住生活ジャーナリスト・田中

 直輝)

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