大言小語 世代を超えた交流の場を
住宅新報 2010年3月9日 号 1面
老舗居酒屋チェーンの一つに加盟する東京・日本橋近くの某店は、営業開始時間を3時半に早めた。近くに住むお年寄り客などを早めに呼ぼう、という戦略か。なにしろ、これからは第一線を退く人たちがふえる。2025年には国民の3人に1人が65歳以上になるのだ。
▼昔、近所で遊んでいた子供たちが成人し、どこそこに就職が決まったなどの便りが聞こえてくる。その中に、ソーシャル・ネットワーキング・サービスの一つ「ミクシィ」で知り合って結婚したという娘が2人もいた。入会しているユーザーからの紹介がないと利用登録できないというシステムのため、出会い系サイトのような危険性は少ないのだという。
▼人は、お年寄りも若者も交流の場なくして生きていけない。家の近くの公園では最近、かつてのゲートボールに代わってペタンクという競技に興じるお年寄りたちを見かける。一説だとゲートボールは「いかに得点するか」よりも「いかに相手の邪魔をするか」に重点が置かれるため、人間関係を壊しやすいのだという。ミクシィのようなネットによる交流でも気軽な半面、誹謗中傷などのトラブルを完全には防ぎ難いとか。
▼近所に、マスターの人柄を慕って、若者からお年寄りまでが常連になっている居酒屋がある。酒の力もあるのだが、世代を超え、何気ない話に花を咲かす交流が、やはり一番楽しい。













